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『しーちゃんと記憶の図書館』第166話

封を開けた夜



図書館の奥、誰も開けたことのない引き出しがあった。

月明かりに照らされるその取っ手は、どこか呼吸をしているように見える。



しーちゃんがそっと引き出しを開けると、中には古い封筒がひとつ。

差出人の名前も、宛先も書かれていない。



封を切ると、淡い香りがふわりと漂った。

そこには、たった一行だけの手書きの文字。


「会いたいときは、星を三つ並べて見上げて」



意味を確かめる間もなく、窓の外で風がざわめいた。

夜空に三つの星が、まるで合図のように瞬いている。



しーちゃんは胸の鼓動を感じながら、そっと窓辺に立った。

物語の続きを、星が語ろうとしているようだった。


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