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『しーちゃんと記憶の図書館』第165話

星明かりの手紙



夜が更け、図書館の窓辺でしーちゃんは机に向かっていた。

昼間、丘で聞いた星の音がまだ耳の奥に残っている。



ふと、机の上の便せんに手を伸ばした。

ペン先から、音をなぞるように文字が生まれていく。


「あの夜の星は、きっとあなたにも届いていたと思う」



書き終えると、紙はふわりと星明かりを受けて輝いた。

まるで手紙そのものが、空へと旅立とうとしているみたいだった。



しーちゃんは窓を開け、そっと夜空へ向けて紙を掲げた。

すると、不思議なことに、風がやさしくそれを運び去った。



どこか遠くの誰かが、きっとこの手紙を受け取る。

そう思うと、胸の奥があたたかく満ちていった。


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