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『しーちゃんと記憶の図書館』第161話

丘への道



翌週の朝、空は淡い水色で、

雲がゆっくりと東へ流れていた。



葵くん、おばあさん、そして女性は、

小さなリュックを背負い、図書館の前に集まった。



「お天気、味方してくれたみたいね」

おばあさんが空を見上げる。



道はゆるやかな坂道。

両脇には野の花が咲き、

ときどき小鳥の声が重なった。



葵くんが歩きながらポケットから小さなノートを取り出す。

「丘に着いたら、見たこと、全部書きます」



女性は微笑みながら言った。

「きっと、本の続きを書くのに、今日がぴったりの日ね」



三人の足音が、ひとつのリズムを刻んでいた。

そのリズムは、まだ見ぬ丘への期待を静かに高めていた。


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