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『しーちゃんと記憶の図書館』第139話

光が呼ぶ声



しーちゃんが手に取った瓶は、

ほかのものよりも淡く、揺らぐように光っていた。



耳を近づけると、

かすかな声が聞こえた。


「……まだ、伝えていない……」



少年も瓶を覗き込み、驚いたようにしーちゃんを見る。


「話しかけてる…?」



光の中に、小さな女の子が現れた。

麦わら帽子をかぶり、川辺で手を振っている。

だが、その笑顔はどこか切なかった。



「あの日の約束、まだ…」



瓶の光は、まるで手招きするように揺れた。



しーちゃんはゆっくりとうなずいた。


「…行ってみよう。この記憶が残した場所へ」



二人は瓶を胸に抱き、

森の奥へと歩き出した。


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