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『しーちゃんと記憶の図書館』第127話

ふたつのノート



展示された日記帳の前に、

高校生の女の子が立ち止まった。



表紙の色も、紙の匂いも、

どこか懐かしいように感じる。



ページをめくると、

そこには若い女性の視点で綴られた

小さな港町の物語があった。



「……これ、うちのおばあちゃんの町じゃない?」



放課後、その子は家に帰って、

祖母に記事の写真を見せた。


祖母は驚き、

「それは……私の姉の書いたものよ」

と呟いた。



次の日、

高校生はノートと手紙を持って図書館を訪れた。



手紙にはこう書かれていた。


「時を越えて、物語が家族をつなぎました。

 どうか、この展示を続けてください」



しーちゃんは笑顔で頷いた。


「物語って、本当に橋になるんですね」



風が窓から吹き込み、

展示されたノートのページが、そっとめくれた。


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