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『しーちゃんと記憶の図書館』第126話
新聞の見出し
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ある朝、しーちゃんは図書館の扉の前で立ち止まった。
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入口に置かれた新聞スタンド。
一面の下の方に、小さな記事が載っていた。
「町の図書館で“宝物展” 子どもも大人も参加」
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記事には、
色あせたビー玉や古い木のスプーン、
分銅の写真が並んでいた。
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「これ、うちの宝物だ!」
学校帰りの子が、新聞を見て声を上げた。
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その日から、
遠くの町や隣の市からも人が訪れるようになった。
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あるおばあさんは、
電車を乗り継いでやって来た。
バッグから出したのは、
糸で綴じられた古い日記帳。
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「これは、若いころの私が書いた、
誰にも見せなかった物語です」
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しーちゃんは、
その日記帳をそっと受け取り、
大切に展示コーナーに置いた。
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棚の上のカードには、こう書かれた。
「宝物は、距離も時代も越える」




