08 貴族のトイレ事情
現代の文明人は毎日の様に、人気の無い場所で身を低くし、自らの恥部を晒してまでも一心にソノ行為をする。
ある者は両手を合わせ、ある者は拳を震わせ、ある者は天を仰ぎ、ある者は頭を垂れて。
だが、その後に己の傍らに【かみ】の存在が無い事を知った者は、動揺し、錯乱し、叫ぶこととなる。
そう!今回はトイレの話だ。
中世ヨーロッパのトイレは野糞だったらしい。
古代ローマには常設のトイレも有ったが、中世になると野糞かオマルにして道端や庭に捨てる様になる。
建物内でも目立たない所でする様にもなったと言う。
ベルサイユ宮殿も、実は糞尿まみれ。
中世のヨーロッパは汚物まみれだったので、ハイヒールが発達した。
そして、貴族の外服は正直に言って見栄の産物なので、機能性は無く、一人で着たり脱いだりできない物が多かった様だ。
よってトイレをする時には、側仕えが必要な場合もある。
女性のドレスの種類には、大まかに以下がある。
1. Aライン
2. プリンセスライン
3. スレンダーライン
4. エンパイアライン
5. マーメイドライン
6. ベルライン
貴族の令嬢と言えばフープスカートタイプをイメージするが、中身が空洞なコレは野糞をするのに重宝したらしい。
ショーツ類に関しては謎。
でも、このタイプはドレスを脱がないとオシリも満足に拭けない。
ワンピースの服でトイレに入る女性陣は、スカートの裾を浮き輪の様に扱って面倒な経験をしているので、この手の服の面倒な点は周知だろう。
そこに更にワイヤーが入っているのだから。
だから、拭かない臭いを隠す為に香水が発達する。
仮にオシリを拭くにも侍女が必要になるのだ。
結論として、童話やラノベでドレスを着た姫や貴族令嬢が一人でウロウロするのが、如何にナンセンスであるかが理解できる。
リアルに描けば、野糞をして香水で誤魔化す貴族令嬢となる訳だ。
幻想の中の少女は、御菓子だけを食べて糞尿を出さないものだから。
あなたは実生活で、トイレを何時間使わないで居られるかな?