第五話 "時"
(速い!!速すぎて見えなかった!この俺が?)
シャルゴにはあまりにも受け入れ難い事で空いた口が塞がらない。
「また助けてもらったのか!ありがとう!」
(私、完全にやられたと思ってた…)
「ルシファはもう攻撃することだけを考えるんだ!あいつが攻撃した時は必ず俺が守る!」
「だから…」
シャルゴが拳を力強く握って後ろに構えた。
「調子に乗ってんじゃねえ!!」
ものすごい速さでシャルゴがもう一回ルシファに近寄ったその時!
「時よ…止まれ!!」
その瞬間。また、イサム以外の全員の動きが止まり、
空を飛んでいる鳥、燃え盛ってる炎の動きまでもが止まっている。
やっぱりだ!これが俺の能力!時を止める力!お前の超スピードも俺の前じゃ意味をなさない!!
イサムはシャルゴの左腕を思いっきりぶん殴った!
と同時に時は動き出す!
(まだ俺の力じゃ2秒が限界か…どこまでが上限とかわかんねぇけどとりあえずこの限られた俺の時間で戦い抜くしかない!)
シャルゴの腕はゴキッと折れたような音がなった。
「くぅぁ!ま、まただ!ちくしょうわかんねぇ!!」
(効いてる!!俺の攻撃が通じてる!)
それと、ルシファが頑張ってくれたおかげであいつの癖がわかった。
速さは強さ、確かにそうだ、でもそれは諸刃の剣!最初に俺があいつを殴った時、こんな俺のパンチでもぶっ倒れてしばらく立っていられなかった。
速度を上げるということは、逆に自分が攻撃を喰らった時にものすごいダメージを喰らうということ。
そしてあいつはあの速さで殴るために拳を後ろに構えて力強く構える癖がある。
そのモーションをとった瞬間を見抜けさえすれば俺たちにも勝機が見えてくる!
「案外…潰すのはお前の方だったか。」
その瞬間。シャルゴは転がってる石ころや燃えた木のカスなどを超スピードで四方八方に飛び回りながら、ルシファに向かって投げた。
(まずい…そうやって動き回られると肉眼じゃ追えないからいつ来るのか、わからない!)
(ルサファだけを見ろ…もうこうなったらあいつが目の前に来た瞬間に時を止めるしかない!!)
ルシファの背後に何か襲いかかる!
「時よ!止まれ!!」
再び時が止まりルシファの方に駆けつけようとした時、
「金棒?」
襲いかかったのはシャルゴではなく、さっきの金棒がルシファに投げられていただけだった。
(それでもまずい!!)
なんとか金棒を足で蹴り防いだその時、時が動き出
す!!
「きたぜ!!」
時が動き出したと同時にシャルゴはイサムの背後に回り、殴るモーションに入った。
咄嗟にイサムは
「や、やばい!もう一回!時よ止まれ!!」
と叫んだが時は動いたまま、シャルゴの拳がイサムの背中に当たりあまりの痛さに言葉が出なかった。
「そいつを守るのに意識しすぎて自分が疎かになる。完全に間抜けってやつだ。」
初めて口から血を吐いた。
痛い。
言葉が出せないが頭の中ではなんで?痛い!とひたすら連呼しかできない、気分まで悪くなっていき、意識が遠のいて行く感覚に陥った。
(多分あの時を止めるって能力は、止めたら止めた分だけのインターバルが課せられる!そんな連発できたらそれこそチートだから…)
「さぁ残るはテメェだけだ!降伏するのをお勧めするぜ!嬢さん。」
まさに絶望…俺はただ見てることしかできない…!
そんなイサムに光が差し込むような温かい手がイサムに触れた。
「ありがとう、イサム。あとは任せて。」
ルシファのはさっきの時とは打って変わってとても優しい顔をしている。
(また、助けられた…)
でも不安なんてない、きっと彼女なら倒してくれる!
(イサムがシャルゴをここまで追い詰めてくれた…後は私の番!!)
「シャルゴ!もう一回私と勝負だ!」
クロノマン。〜言語について〜
マーラ村に行く道中にて
勇:「そういえばこの世界に言語の種類ってあるのか?」
ルシファ:「言語の種類…考えたこともなかった!私たちの世界ではどの国も一つの言語になってるの!逆にイサムの故郷には言語の種類はあるの?」
勇:「え!?ないのにびっくり!俺たちの世界では何ヶ国語もあるんだぜ!!」
ルシファ「ナンカコクゴ?えーと、とにかく沢山あるんだね!なんでわざわざ違う言語にするんだろ?一つにした方が便利なのに…」
勇:「そういえば俺も考えたことなかったな…」
勇:(なんで区別されてんだろ…)




