始まり(2)
プロローグ的な位置のやつのパート2です!
次に引き取られた家は母方の姉妹の長女の家だった。
環境ははっきり言って、最悪だった。
いや、正確には俺だけ最悪だった。最低限の食事などはさせて貰えるのだが、扱いは家畜のそれだ。
まぁ、当然と言えば当然かも知れない。
実際に俺が行った家の人はみんな死んでいるのだから。恐らく、2年経つと自分たちも死ぬかも知れないのでその前に妹の家にでも住ませば自分たちは大丈夫だろうと思っていたのだろう。
その家族は本当の両親が死んでから4年、夏穂さん夫婦が死んでから2年、ぴったり経ったその日、火事で死んだ。
俺をきっちり2年間預かっていた訳では無い。俺はしっかり母方の姉妹の末っ子の所に預けられていた。
だが、死んだ。これは俺にもなぜ死んだのか俺にも分からない。
ただの偶然でないことは分かっているのだが、俺があの家族と過ごしたのは1年半くらいだったのだ。
その後、嫌がる妹を俺の両親や夏穂さん夫婦が死んだ時の保険金で黙らし、俺を預からせた。
なので、ここからはただの俺の妄想でしかないのだが、恐らく、「2年間住んだとかそんなことは関係なく、少しでも暮らせば死ぬのではないだろうか」と。
姉が死んで末っ子は非常に焦っていたが、どうやらいい考えが頭に浮かんだらしく、俺をそのまま住ませることに決定した。
2年後、その考えがどのようなものが分かる。
それはごく単純なことで、俺から1歩も離れないということだった。
初めは「バカなのかな?」とも思ったが同時に「案外いい考えなのかも」とも思っていた。
というのも、今まで事件が起きる時にその場に俺はいなかったのだ。学校に行っているか、遊びに行っているかだったのだ。
だから俺と共に1日を過ごせば大丈夫だろうと思ったのだろう。
まず、結果から話そう。
ダメだった。死ぬ時間が、1時間程ズレただけで例によって死んだ。
2年ぴったり経った時、俺たちは家にいた。
そして、ぴったりの時間が過ぎると末っ子は安心したと共に自分の考えが正しかったと証明でき、非常に油断していた。
そんな末っ子は俺を買い物に行こうと言い出した。俺はもちろん止めた、必死で。
もう誰も死ぬところを見たくない。16歳で死体を何度も見たとはいえ、親戚が死ぬのはもう見たくない。
だから、30分による説得虚しく、結局買い物に行くことになった。
あの時もっと止めていれば、と思っても、もう遅かったのである。
片道10分程の商店街に歩いて行き、そこで「パーティーだぁ!」とはしゃぐ末っ子にパーティーをゴリ押しされ、ケーキやら食材やらを買っていると20分もかかってしまった。
あ、ちなみに、俺が母方の姉妹の末っ子のことを末っ子と呼ぶのは、呼びやすいからである。
まぁ、今となってはどうでもいいことなのだが。
そして、全て買って帰っていた時だった。
末っ子が突然倒れた。
すぐさま救急車を呼んだ。
5分後、病院が比較的近くにあったことからすぐに救急車は来た。
だが、末っ子は助からなかった。
死因はくも膜下出血だそうだ。
事故、殺人、火事として次は病気と来たか。
さすがにここまで来ると悲しいはずなのに笑えてくる。
俺はすっかり精神が病んでしまったらしい。
あと1話で主人公を異世界に解き放てます!
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