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始まり(3)

プロローグ的な位置のやつのパート3です!


その後、当然、もう俺を引き取ってくれる人などおらず、俺は本当の両親が残してくれた遺産でアパートを借り、一人暮らしを始めた。


高校に行っても成人するまでは余裕がある程遺産があったため、高校には通い続けた。


そこで、俺に転機が訪れる。


言い寄ってくる女の子がいたのだ。なんと物好きな。


彼女の名前は「鈴木 春奈」と言い、可愛くもないがブサイクでもないというなんとも普通な顔をしていた。頭はいい方でよく勉強を教えてくれていた。


そんな彼女が俺に言い寄ってきた。


彼女曰く、「前から好きだったけど、勇気がでなかった。でも義母が死んでしまって、悲しんでいる心を私が癒せるなら癒してあげたいから」だそうだ。


でも、俺はその申し出を断っていた。関係ない人をこのことに巻き込む訳にはいけないと思ったからだ。


だが、彼女は辛抱強く言い寄ってきた。実にいいど根性である。


だから、俺は今までの事を彼女に話すことにした。もちろん他言無用で。


すると、彼女は「なら、私は大丈夫だね!」と根拠のないことを言い出した。


今考えると彼女なりの俺への慰めや励ましといったものだったのだろう。


俺は考えた。今までに死んでいる人はみんな親戚ばかりだ。そして、「彼女ならもしかすれば大丈夫なのではないか」と考えてしまった。


俺はなんてバカで人殺しなのだろう。今、あの頃の自分が前にいたら問答無用で顔面に全力パンチを繰り出しているだろう。


そして、俺はまた愚かな選択をしてしまう。


「春奈さん、この話を聞いてもまだ俺のことを好きでいてくれるの?」

「もちろんだよ! 大丈夫、私は死なないよ!」


俺のどうしようもない質問にひまわりのような笑顔で、当たり前じゃないかと答えてくる。


この時、俺はこと笑顔に惚れてしまった。


そして、俺の過(あやま)ちは繰り返されていく。


彼女付き合い初めてからの1年間は楽しいものだった。


彼女といる時は本当の両親といる時と同じくらい安心し、そして幸せになれる。


そして、2年経った運命の日。


彼女は死んだ。


死因はいじめから来る自殺だった。


いじめの原因はなんと俺にあるらしい。


自慢じゃないが、こんな経歴だ。噂が立たない訳がない。そして、俺は影で人殺しと呼ばれていた。


俺が殺した訳じゃないが、他から見ると大した差はないのだろう。彼女はそんな俺の彼女ということでいじめられていたらしい。


そして、俺は自分自身を憎むと共に、世界に絶望し、神を呪うようになった。


「こんなのは理不尽だ」と。


そこからは、実に早かった。


簡単に言えば、俺はネトゲにどハマりした。


現実世界から目を逸らしたのだ。楽な方に逃げたのだ。向き合うことから逃げたのだ。


どうせ、関わった人がみんな死ぬなら、もう俺は誰とも関わらないと決め、1人で家に引きこもった。


そして、その時に出会ったのがリリースされ数分のネットゲームであった。俺はなにか使命感に駆られるようにダウンロードした。


俺のどハマりしたゲームは課金というものがなく、素材を自分で集め、武器や防具を作り、魔物と戦うというシンプルではあるが、課金主体の人達からは物凄い批判を受けるであろう作品だった。似ているもので言えば、モ〇ハ〇である。


後々、この世界に転移するなんて、この時の俺は考えてすらなかった。


そして、最愛の彼女が死に、2年が経ち、俺は20歳となっていた。だが、この日は憎たらしい。恨んでも恨んでも恨み切れない程に恨んでいる。


今年は誰が犠牲になるのだろうと思っていた。この呪いは俺が死ぬまで続くものだと思っていた。


だが、親戚で死んだものはいなかった。当たり前と言えば当たり前かもしれないが、俺はこの2年間、残った親戚の誰とも会っていないのだから。


俺は嫌な予感がした。彼女は親戚でもないのに死んでしまったことを。


そして、1つの考えが頭に浮かんぶ。


「ネット友達でも死ぬんではないだろうか」と。


俺は急いでログインし、いつも魔物を狩りに行っている狩り仲間や、ギルドのみんな、親しくしているネット友達など、思い当たる人全員に声をかけて回った。


そして、全員無事だった。


途中、必死な俺に「どうした?」とか「大丈夫か?」とか心配な声がかけられたが、そんな言葉をかけられるということはかけてくる人間は大丈夫だということだろう。


俺は嬉しくなった。10歳から2年置きに親戚が死んでいき、今年初めて誰も死ななかったのだ。


それから俺は、そのゲームに今までよりさらに没頭していくことになった。


何故って?


人が死なないならそれに越したことはないからだ。俺がネトゲをやっている限り、人は死なない。ならネトゲをすることが俺の生きがいだからだ。


6年後……


俺はそのゲームで世界一のプレイヤーになっていた。比喩表現などではなく、2年に1度開催される、世界大会で3冠を達成していた。


そして、忘れ去られていた。呪いの日が再びやってきた。


次のターゲットは俺自身であった。


目が覚めると、目の前に眩しい女の人がいた。神々しいをそのまま体現したかのような人物が目の前にいたのだ。


「困惑しているのですか? まず、自己紹介から。えっと、私は神です」


まさかの神だった。神々しいという比喩表現は今、比喩表現ではなくなった。


そこからはテンプレ的なものであった。異世界に転移して貰いますとか、チートを1つ持っていくことができますとか、俺の死因についてだったりとか。


俺の答えは全て簡潔なものだった。


異世界に転移して貰いますには「はい」と。

チート1つはなにがいいですか?には「俺のやっていたゲームのデータのステータス俺に上書きし、アイテムなども全て持っていくことです」と。


ただ俺自身も気になっていた事だが、死因についてだ。これに関してはびっくりした。


なんと、俺の死因は過労死らしい。働いてないのに過労死とかなんとも悲しいことなのだ。


そんな会話が謎の場所?と呼ばれる所で繰り広げられていた。


そして、俺は異世界に転移した。


あ、それと全然重要じゃないから忘れかけてたけど「魔神を倒して欲しい」とも言われた。


最初は覚えてたんだけど、転移して、転移した場所が自分のやっていたゲームの世界だと知ると俺はそんなことどうでも良くなった。それよりも異世界冒険を楽しもうと思っていた。


みんなはなぜ俺が魔神のことをそんなに軽視しているのか気になっていると思うが、できるだけ簡単に説明しようと思う。


魔神なんてこのゲームで何百回倒したことか分からない倒しているからである。なんなら装備全部魔神装備である。


そんなこんなで冒険に出発しようと思う。普通なら、長く険しい道になるのだろうが、俺にとってはゲームスタートからイージーモードなのだ。


だから、あえて言おうと思う。


「魔神討伐より異世界冒険」と。


それと、まだ俺の自己紹介をしてなかったな。


俺は「斎藤 快斗」。26歳独身、童貞、ヒキニートの三拍子揃った社会からはみ出されたものである。いや、俺の場合、自分から出たと言った方が正しいのだろうな。


ゲーム名は「ジン」にしている。本名のどこにも「ジン」要素がないが、そんなことは気にしない。偽名なのだから、気にしたら負けということだ。


まぁ、そんなことは置いといて。ステータスとかは後々開示していく感じでいいだろう。


さて、ここからは俺の異世界冒険の物語だ。


それでは、いざ始まりの街へ!


次話から本格的に異世界冒険でごさいます!


評価やブクマお願いします!


次は明日のお昼すぎに出す予定です!

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