別れと新たな仲間
本日1本目!
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これからももっと盛り上げていければと思います!
ジンは気絶したボルドーを尻目にショコラの方に向く。
「俺にお前らを殺す気はもうない。だが、次ちょっかいかけてみろ、塵も残さず殺すからな」
ジンの脅しにショコラは声も出さずに、ただ首を縦に振り、頷くだけであった。
ショコラは頭のいい方だ。だからこそ、先程のジンの言葉が脅しなどではなく、本当に次にちょっかいを出した時、塵も残さず消されるだろうということがショコラには分かってしまう。
だが、それでも僕は君が好きショコラはボルドーの様に気絶はせず、しっかりとジンと向き合っている。それが自分の生き残る唯一の方法だと思っているから。
「はぁ……お前が敵じゃなきゃ、ほんとに一緒に旅したかったな」
「ごめんなさい、でも私にはボルドーを殺すって言う目的があるから」
「目的ってこいつ殺すことだったのか」
ここで「なぜ?」聞くのは簡単だ。だが、これ以上ショコラの事情に踏み込むのはショコラ自身に取ってあまり良くないことだろうとジンは思った。
しかし、恐らくだが、ショコラがボルドーを殺したい理由は想像が付く。
「家族か?」
再び、ショコラが言葉なく頷き出す。
こんな世界だ、ゲームやアニメ、漫画、ラノベ、それらのものから言わせて見れば、テンプレと呼ばれるのがオチかも知れないが、それでも当の本人からしてみれば、そんな笑い話ではないのだ。
現代で家族が全員死んでいるジンにとってはショコラの気持ちが少し分かってしまうのだ。
だからこそ、先程「なぜ?」と聞かなかったことに少し安堵する。聞いていれば、ジンは間違いなく、ショコラの問題に干渉した自信がある。
だが、それではダメなのだ。
これはショコラ自身の問題だ。ショコラが解決しなければいけない問題だ。
ここでジンが手を出したとしよう、その後ショコラはどうなる?
1人で幸せな生活を送る?
いや、おそらく出来ないであろう。ジンのように1人引きこもるのがオチである。
問題とは自身で解決してこそである。ジンは幼く、間違いを繰り返し過ぎたが故に、その問題を解決出来なかった。
だが、ショコラはまだ大丈夫だ。今は復讐に身を委ねるだけで、最低限の生活が保証される。時が来れば、目的通りボルドーを殺すのもいいだろう。
勝手な憶測だが、自身の問題を乗り越えて、1人になったショコラならこの世界でも生きていけるだろう。
彼女は強い子なのだから。
「頑張れよ」
既に少しショコラに感情が入ってしまっているジンは、早くこの場を離れたかった。それを察したのか、ショコラは「うん」と小さい声で返事をすると、ボルドーを起こしに行った。
「じゃあ、俺たちは明日にでもここを出るか」
「ジン、ちょっと悲しそうだね」
「気にすんな、まだ人の心が残ってるってことだよ」
少ししんみりとした空気を漂わす2人。
そこにどこからともなく聞こえる可愛らしい声。
「一緒に行ってもいいですか?」
ふと、ジンが視線を下に向けると、そこには、可愛く上目遣いでこちらを見ている少女がいた。
プリンだ。
「プリン、俺たちの旅は危険で、今の生活よりも苦しいかもしれない。それでもついて来るのか?」
「うん、ジンさんみたいに戦ったりは出来ないけど、家事ならできる。ジンさんには出来ないことができる強虫だよ!」
ジンの言葉に少し顔を下に向けながら、返事をしていくプリン。だが、最後には満面の笑みでジンの方を向いていた。
「この世界の女の子強すぎだろ」
ショコラといいプリンといい、女の子みんな心が強すぎる。
「ジン、これで食事問題解決」
「だな!」
だが、この状況で、サラッと食事問題解決のことを言えるカムイはやはり、肝が据わっているとしか言いようがない。
カムイもやはりこの世界の女の子だったな。
「これからよろしくお願いしますです!」
「おぅ、よろしく!」
「よろしく〜」
こうして、新たに仲間が出来たと共に、食事の問題が解決されたジンとカムイであった。
少し引っかかる終わり方かも知れませんがこれでこの章は終わりです。
次回からは新章に突入です!
(章分けはしていませんが)
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