救出と怒り
本日2本目!
「大丈夫か?」
「ひ!?」
声をかけるジンにびっくりする少女。全身が傷だらけで良く分からなかったが、ポーションで傷が癒えた今ならはっきりと分かる。門の前で揉めていた少女だ。
「怖がらなくて大丈夫だ。どうしてお前はここにいる? 白馬の王子様に助けられただろ?」
「助けて貰ったあと、そのままここに連れて来られて……」
少女は質問してきたジンに答えようとするが、よほどひどいことをされたのだろう。途中から泣き出してしまい、言葉を出そうとしているのだが、言葉になっていない。
「落ち着け、俺はお前を助ける。だが、泣くだけしかできない弱虫を助ける気は俺にはない。分かったか?」
ジンがそういうと少女はうんうんと頷きながら泣くのを必死に堪えている。年の割には非常に強い子だ。
見た目は小学生高学年といったところだろうか。紫色と黒色の間のような髪色に紫の瞳、格好は奴隷のそれだが、ちゃんとした服を着れば超美少女の部類に入るだろう。
残念ながら、ジンに幼女趣味はないので襲う気にもならないのだが、その手の人ならばイチコロてあろう。
「まず、君の名前は?」
「プリン」
まだ、泣きそうな声ながらも必死に泣くのを堪えながらジンの質問に答えていく。
その後、ジンはプリンにいくつかの質問をして終わった。
「プリンの話を聞く限り、プリンと揉めてた金持ちっぽいやつもショコラや白馬の王子とグルっぽいな」
「どうする?」
「殺るしかねぇだろ。俺たちに喧嘩売ったんだ。痛い目見てもらおうじゃないか」
「さすがジン。ジンはそうでなくちゃ」
ショコラたちの運命がここで決まった。
〜〜とある酒場の個室〜〜
「今回は大量ですね、ルイズ様」
「そうだな」
下卑た笑いをする太った金持ちそうな男とジンたちに白馬の王子様と呼ばれる男が酒を飲みながら、今回の件について話始める。
「あの銀髪の女は目覚め次第、教育の方に移ります。男の方は鉱山奴隷にでも落とせばいいでしょう。奴隷の少女の方は既に目覚めていたので教育を開始しております。」
「銀髪の女の教育は私がしよう。男は女の前で殺せ、その方が女が堕ちやすい。あの少女はお前にやる、好きにしろ。」
「ははっ、ありがとうございます」
聞いての通り、2人はクズである。犯罪者ギルドなどではないのだが、この辺りではよく知られている人物たちなのだ。
知られていても、捕まることは無い。なぜなら、現代社会で警察と呼ばれる組織を、この2人は金を払って口止めしているからだ。
だから、捕まることは無い。だが、街の人に手を出すと流石に捕まりかねない。だから、門から入ってくる、冒険者などを捕まえているのだ。
これならば、少し観光客が減る程度で問題がない。そういう魂胆なのだ。
「ただいま戻りました」
「お〜、よく帰ったショコラ」
「はい、ボルドー様」
そこにやって来たのは、茶髪の獣人であり、ジンたちと一緒にいたショコラであった。そして、そのショコラに労いの言葉をかける太った金持ちそうな男、ボルドー。
ショコラは奴隷である。このボルドーの。だが、ショコラはボルドーのことを良く思っていない。
ジンに話した、目的とはジンたちを捉えることではなく、ボルドーを殺すことなのだ。
だが、ジンにそんな話は通じない、関わったというだけで殺されるだろう。いや、一応女子なので殺されることは無いにしても、相当痛ましいことになるだろう。
「なかなか面白そうな話してんじゃねぇかよ」
「なっ! お前は!」
そして、突然そこに楽しげな、だが、確かに怒りを孕んだ声が響く。
「俺たちをどうするって? あぁ?」
「ここじゃ迷惑になる、外に出ようか。」
「いいぜ、外に出ようか、白馬の王子様よぉ」
声の正体はジンだ。相当頭に来ているが、まだ理性が勝っている。それは店の中だからだ。こんな店の中で暴れるほどジンは世間知らずではない。
それに対して、どこか余裕がある白馬の王子様ことルイズ。
「随分と余裕そうじゃねぇか」
「僕のことを知らないとは、君相当田舎ものだね?」
「あぁ?」
さらにジンを挑発するルイズ。死にたいのだろうか?
「僕はAランク冒険者だ。君のようなチンピラに負ける筋合いがないんだよ」
なるほど、そういうことか。この白馬の王子様はちゃんと実力があったらしい。
だが、ジンの前でそれは逆効果でしかない。
「Aランク如きが調子に乗んじゃねぇ!」
ジンの怒りが爆発した。
次回、ジンの戦闘?回です!
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今日中にもう1本上げます!




