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ほのぼの日常系、明高スケッチ  作者: 九頭龍りく


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純子と優子の文化祭1日目


実は文化祭一日目、


純子と優子もちゃんと参加していた。


ただし。


三年生なので、


二人には受験生ならではの事情があった。


午前中。


三年生の教室。


文化祭の企画はあるものの、


どこか落ち着いた雰囲気だった。


「去年まではもっと騒いでたよね」


優子が言う。


「受験生だからかな」


純子が答える。


文化祭を楽しみたい気持ちはある。


でも受験も近い。


二人とも少し複雑だった。


昼休み。


純子と優子は美術科展示会場へ向かう。


「歩美たちの様子見に行こう」


会場に入ると、


たくさんの来場者で賑わっていた。


「すごい人」


「去年より多いかも」


すると。


「純子先輩!」


あかりが気付く。


「お疲れさま」


純子が笑う。


歩美の作品の前へ。


『夏の収穫』


家庭菜園を描いた作品だった。


「いい絵だね」


優子が言う。


「ありがとう」


歩美は少し照れた。


「とうもろこしが目立ってる」


「ちかが喜びそう」


その時。


「呼んだ?」


ちかが現れた。


なぜか近くにいた。


「いつからいたの?」


華子が聞く。


「さっきから」


誰も気付かなかった。


午後。


純子は展示作品をゆっくり見て回る。


神鍋高原。


大蔵海岸。


花火大会。


どの作品にも、


今年の夏が詰まっていた。


「来年は卒業してるんだね」


優子がぽつりと言う。


純子も少し黙る。


明高荘で過ごした三年間。


長かったようで短かった。


「まだ卒業まで半年あるよ」


「そうだね」


少しだけ笑う。


夕方。


文化祭一日目終了。


帰り道。


純子と優子は並んで歩く。


「楽しかったね」


「うん」


受験勉強の毎日。


その中で、


文化祭は久しぶりに学校生活を楽しめる時間だった。


「明日も少し見に来ようか」


優子が言う。


「息抜き程度ならね」


受験生らしい返事だった。


こうして純子と優子も、


後輩たちの活躍を見守りながら文化祭一日目を楽しんだのだった。


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