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ほのぼの日常系、明高スケッチ  作者: 九頭龍りく


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みんなで花火大会の回


8月下旬。


夏休みも残りわずか。


「花火大会だー!」


ちかが朝から元気だった。


「まだ昼前だよ」


しずくが言う。


「でも花火大会!」


待ちきれないらしい。


夕方。


明高荘と弓木家のみんなが集合する。


歩美。


華子。


純子。


優子。


あかり。


奈緒。


あけみ。


涼子。


初美。


恵子。


つむぎ。


りん。


さやか。


しずく。


ちか。


全員参加だった。


「人多いね」


歩美が笑う。


「毎回だけどね」


華子が答える。


向かったのは海の見える場所。


場所取り完了。


レジャーシートを広げる。


飲み物も準備。


お菓子も準備。


「遠足みたい」


あかりが言う。


「もう夏休み終わるけどね」


奈緒が返した。


日が沈む。


空が少しずつ暗くなる。


「まだかな」


ちかがそわそわする。


「あと十分」


りんが答える。


「まだかな」


「あと九分」


全然待てなかった。


そして。


ドーン!


大きな音が響いた。


「あ!」


夜空に大輪の花が咲く。


赤。


青。


金色。


次々と打ち上がる。


「きれい……」


歩美が見上げる。


華子も言葉を失っていた。


普段は賑やかなあかりも、


しばらく黙って見ている。


「すごいね」


その一言だけだった。


連続花火。


大きなスターマイン。


夜空いっぱいに光が広がる。


「おおー!」


歓声が上がる。


ちかは夢中だった。


「今の大きい!」


「今のも大きい!」


全部大きかった。


その頃。


あけみはラムネを飲みながら花火を見る。


「夏って感じだね」


「うん」


歩美が頷く。


涼子。


「社会人になると夏休み短いからなあ」


「急に現実」


恵子が笑った。


純子と優子は、


受験が近づくことを少しだけ忘れていた。


今だけは、


みんなで花火を楽しむ時間だった。


やがてフィナーレ。


連続して打ち上がる花火。


夜空が昼のように明るくなる。


ドドドドドドーン!


「すごい!」


あかりが立ち上がる。


最後の一発。


大きな金色の花火が夜空いっぱいに広がった。


そして静寂。


「終わっちゃった」


ちかが言う。


少し寂しそうだった。


「でも楽しかったでしょ?」


しずくが聞く。


「うん!」


即答だった。


帰り道。


みんなで歩く。


夏の夜風が気持ちいい。


歩美は空を見上げた。


神鍋高原の合宿。


流しそうめん。


夏祭り。


花火大会。


今年の夏もたくさん思い出ができた。


「夏休み、楽しかったね」


その言葉に、


みんなが頷いた。


こうして明高荘と弓木家の花火大会の夜は終わる。


しかし、


夏休みはまだ少しだけ残っている。

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