中間テスト最終日の回
5月下旬。
ついに中間テスト最終日。
朝。
明高荘。
「終わる!」
あかりが玄関で叫んでいた。
「まだ始まってないよ」
奈緒が言う。
「今日で終わるんだよ!」
確かにその通りだった。
歩美も少し嬉しそうだ。
「今日は気が楽だね」
「最後だもんね」
華子も頷く。
201号室。
純子は珍しく時間通りに起きていた。
「見た?」
優子が聞く。
「見た」
「勉強した?」
「した」
「本当に?」
「少し」
正直だった。
登校中。
みんなの話題はテスト後のことばかりだった。
「終わったら何する?」
あかりが聞く。
「部活」
奈緒が答える。
「現実的」
「歩美先輩は?」
「家でのんびりかな」
「華子先輩は?」
「本屋」
「予想通り!」
学校到着。
教室には独特の空気が漂っていた。
最後の科目を待つ生徒たち。
緊張と解放感が半分ずつ。
チャイムが鳴る。
テスト開始。
カリカリ。
カリカリ。
最後の問題を解く音が響く。
歩美は見直しをしていた。
華子も順調。
奈緒も落ち着いている。
あかりは必死だった。
「あと一問!」
その頃。
純子は天井を見ていた。
「終わった?」
優子が小声で聞く。
「終わった」
「解いた?」
「解いた」
「ならいいか」
そして。
チャイム。
テスト終了。
「終わったーーーーー!」
あかりの声が校舎に響く。
「元気だね」
奈緒が笑う。
放課後。
明高荘へ帰る道。
みんなの足取りは軽かった。
「自由だ!」
「まだ授業あるからね」
華子が言う。
「えっ」
あかりは衝撃を受けた。
「高校はそういうもの」
「テスト終わったら夏休みじゃないの!?」
「まだ5月だよ」
みんなが笑う。
夕方。
談話室。
高校生組が集まっていた。
テストお疲れさま会である。
机の上にはジュースとお菓子。
「乾杯!」
紙コップがぶつかる。
ちかも参加していた。
「みんなお疲れさま!」
「ありがとう」
歩美が笑う。
そこへ仕事帰りの涼子もやって来た。
「終わった?」
「終わりました!」
あかりが元気よく答える。
「それはよかった」
初美と恵子も加わる。
「結果は?」
その瞬間。
全員が目をそらした。
「まだ聞かないでください」
歩美が言う。
「賢明だね」
初美が笑う。
夜。
家庭菜園ではトマトがさらに赤くなり、
とうもろこしもぐんぐん伸びていた。
テストは終わった。
次は部活。
そして家庭菜園の収穫。
初夏の明高荘には、
また賑やかな毎日が戻ってくるのだった。




