ゴールデンウィーク計画会議
4月下旬。
明高荘の食堂代わりになっている弓木家のリビングに、住人たちが集まっていた。
「さあ!」
純子が立ち上がる。
「ゴールデンウィーク計画会議を始めます!」
「また始まった」
優子が言う。
「今回はちゃんと計画あるから!」
「珍しいね」
「失礼だな!」
みんなが笑う。
まずは予定確認。
歩美。
「私は家庭菜園かな」
「さやかさんに手伝わされる?」
華子が聞く。
「たぶん」
華子。
「私は本屋巡り」
「何軒行くの?」
「決めてない」
「多いな」
あけみ。
「私は課題かな」
短大2年生は意外と忙しい。
「大人だ……」
あかりが感心する。
「課題してるだけだよ」
続いて社会人組。
涼子が話す。
「私は会社の同期とご飯かな」
「社会人っぽい!」
あかりが言う。
「実際社会人だからね」
恵子が突っ込む。
初美は実家へ帰省予定。
恵子は家でのんびりするらしい。
「最高の予定だと思う」
つむぎが言った。
「つむぎさんは?」
「寝る」
「毎日でしょ」
即座に全員が突っ込んだ。
そして新入生組。
「私は遊ぶ!」
あかりが元気よく宣言する。
「具体的には?」
奈緒が聞く。
「まだ決めてない!」
「それを今決める会議なんだけど」
華子が言った。
奈緒は少し考える。
「図書館かな」
「奈緒ちゃんらしい」
歩美が笑う。
そこへ純子が紙を取り出した。
「実はイベント案があります!」
「おお」
「第一案!」
「明高荘たこ焼き大会!」
拍手。
「第二案!」
「近所の公園でピクニック!」
再び拍手。
「第三案!」
「みんなで大掃除!」
急に静かになった。
「それは連休じゃなくてもできる」
優子が言う。
「却下」
華子も言う。
「全会一致!」
歩美も言う。
純子はしょんぼりした。
結局。
・たこ焼き大会
・家庭菜園の手伝い
・近所の公園でピクニック
この三つに決定。
「たこ焼き楽しみ!」
あかりが言う。
「食べる気満々だね」
奈緒が笑う。
歓迎会の頃よりも、二人はずっと打ち解けていた。
会議終了後。
純子は満足そうだった。
「完璧な計画だ」
「明日まで覚えてればね」
優子が言う。
「覚えてるよ!」
翌日。
「たこ焼きいつだっけ?」
忘れていた。
「やっぱり」
優子のため息とみんなの笑い声が、明高荘に響くのだった。




