新一年生、初登校の回
4月。
桜がまだ少し残る朝。
今日は西田あかりと星崎奈緒の初登校の日だった。
203号室。
あかりは制服の前で立ち尽くしていた。
「ネクタイこれで合ってる?」
鏡を見てもよく分からない。
慌てて廊下へ飛び出す。
すると201号室から純子が出てきた。
「純子先輩!」
「おはよう」
「ネクタイ変じゃないですか?」
純子はしばらく眺めた。
「たぶん大丈夫!」
「たぶん!?」
その様子を見ていた優子が出てくる。
「ちょっと見せて」
数秒後。
「逆」
「えっ!?」
「純子先輩!」
「気づかなかった!」
朝から賑やかだった。
204号室。
奈緒はすでに準備を終えていた。
鞄の中を確認する。
教科書。
筆箱。
ハンカチ。
生徒手帳。
「よし」
その時。
ドアがノックされた。
歩美だった。
「奈緒ちゃん準備できた?」
「うん」
「じゃあ一緒に行こう」
奈緒は少し安心した。
初めての学校。
初めてのクラス。
少し緊張していたからだ。
玄関前。
歩美と華子。
純子と優子。
あかりと奈緒。
みんなが集まる。
「行こうか」
高校へ向かう道。
「明石高校って広いですか?」
あかりが聞く。
「最初は迷うよ」
華子が言う。
「私は入学初日に職員室探してた」
「それ普通じゃない?」
歩美が言う。
「反対方向行ってたけどね」
「普通じゃなかった」
学校へ到着。
校門の前には新入生がたくさんいた。
あかりは少し圧倒される。
「人多い!」
「最初はみんなそうだよ」
歩美が笑う。
昇降口で上級生たちと別れる。
「頑張ってね」
「また放課後!」
あかりと奈緒は教室へ向かった。
放課後。
明高荘へ帰る道。
「どうだった?」
歩美が聞く。
「友達できました!」
あかりは元気いっぱいだった。
「早いね」
華子が驚く。
奈緒も少し笑う。
「私も隣の席の子と話せた」
朝より表情が柔らかい。
「よかった」
歩美が安心する。
明高荘へ帰ると、
あけみや涼子たちも話を聞きに集まってきた。
「初日はどうだった?」
「楽しかったです!」
あかりが答える。
「緊張したけど大丈夫でした」
奈緒も続く。
歓迎会の日よりも自然に笑っている二人を見て、
住人たちは少し安心した。
こうして、
西田あかりと星崎奈緒の高校生活が始まった。
新しい教室。
新しい友達。
そして新しい明高荘の日常。
春の風が吹く中、
明高荘にはまた新しい物語が増えていくのだった。




