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ほのぼの日常系、明高スケッチ  作者: 九頭龍りく


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おかえり、明高荘


1月4日。


冬休みも終わりが近づいていた。


林歩美は大きなバッグを持って、明高荘へ戻ってきた。


「ただいまー」


誰に言うでもなく、玄関前でつぶやく。


久しぶりに見る明高荘。


まだ少し冷たい冬の空気の中で、いつもと変わらない姿をしていた。


101号室のドアを開ける。


「やっぱり自分の部屋が落ち着くなあ」


バッグを置いてベッドに座る。


実家も好きだけど、自分の部屋には自分の部屋の良さがある。


その時。


廊下から声が聞こえた。


「歩美ー!」


ドアが開く。


遠野華子だった。


「おかえり」


「華子も帰ってきたんだ」


「さっきね」


二人は自然に笑った。


「お土産ある?」


華子が聞く。


「第一声それ?」


「大事だから」


しばらくすると102号室の前に人が増える。


「ただいまー!」


山下純子だった。


大きな荷物を抱えている。


「重い!」


「何入ってるの?」


優子が聞く。


「お餅」


「そんなに?」


「親が持たせた」


優子はため息をついた。


午後になると次々と住人が戻ってくる。


星野あけみ。


斉藤涼子。


東ゆり。


林山寛子。


「あけましておめでとう」


「今年もよろしく」


年が変わっただけなのに、少しだけ新鮮だった。


夕方。


三階組も帰ってきた。


菅原初美。


東田恵子。


岡つむぎ。


「社会人は休み短い……」


初美がぐったりしている。


「分かる」


恵子も同意した。


一方でつむぎは、


「寝て終わった」


と一言。


「いつも通りだね」


歩美が笑った。


夜。


弓木家では自然と新年会が始まっていた。


こたつ。


みかん。


お菓子。


温かいお茶。


「結局みんな集まるんだね」


寛子が言う。


「明高荘だからね」


ゆりが答えた。


純子はさっそく今年の目標を発表していた。


「今年は計画的に行動します!」


一瞬静かになる。


「無理そう」


華子が言う。


「無理そう」


優子も言う。


「無理そう」


全員が続いた。


「なんで!?」


部屋中に笑い声が広がる。


歩美は湯気の立つお茶を見つめた。


年が変わっても、みんな変わらない。


でも、それが少し嬉しかった。


窓の外には冬の星空。


明高荘には、いつもの賑やかな日常が戻ってきていた。


「今年も楽しくなりそうだね」


歩美が言う。


「うん」


みんながうなずく。


こうして明高荘の新しい一年が始まった。



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