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ほのぼの日常系、明高スケッチ  作者: 九頭龍りく


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201/210

オマケ・歩美のなんでもランキング


ある雨の日の午後。


談話室では住人たちが思い思いにくつろいでいた。


歩美が突然、ノートを片手に立ち上がる。


「みんな! 今日は明高荘なんでもランキングを決めます!」


華子が本を閉じる。


「また急ね。」


「思いついたから!」


「その一言で全部片付けるのやめなさい。」


歩美はホワイトボードに大きく書いた。


**『第一回・明高荘ランキング大会』**


「最初のお題!」


歩美は勢いよく書く。


**『朝が強そうな人ランキング!』**


「一位は……しずく!」


しずくは苦笑いする。


「家事があるから早起きしてるだけだよ。」


「二位、さやか!」


「家庭菜園がありますから!」


「三位、りんさん!」


りんは笑顔でうなずいた。


「ありがとうございます。」


歩美はさらに続ける。


「最下位!」


全員がつむぎを見る。


つむぎは静かにお茶を飲んでいた。


「……。」


歩美が聞く。


「つむぎさん、朝何時に起きます?」


「昼。」


「朝じゃない!」


談話室に笑いが起こる。


つむぎは首をかしげた。


「昼も朝。」


華子が即座に言う。


「それは昼!」


次のお題。


**『迷子になりそうな人ランキング』**


真理子が元気よく手を挙げる。


「歩美先輩です!」


「あっ、それ私も思いました。」


あかりも笑う。


奈緒もうなずく。


「なんとなく。」


有紀も小さな声で言う。


「……私も。」


歩美は驚いた。


「ええっ!?」


華子がため息をつく。


「去年もスーパーで出口を間違えて十五分さまよってたじゃない。」


「広かったんだもん!」


「コンビニより狭いスーパーだったわよ。」


全員が笑う。


歩美は負けじと次のお題。


**『冷蔵庫を開けたら何を探してたか忘れそうな人ランキング』**


ちかが元気よく答えた。


「歩美ちゃん!」


「また私!?」


真理子も笑う。


「歩美先輩ですね!」


有紀も手を挙げる。


「歩美先輩……。」


全員一致だった。


歩美はしょんぼりする。


「私ってそんな人?」


華子は真顔だった。


「昨日も冷蔵庫を開けて、『何しに来たんだっけ?』って言ってた。」


「あった!」


「アイス食べたかった!」


「違うでしょう!」


談話室は爆笑。


今度はりんが言う。


「私からもお題を出していいですか?」


「もちろん!」


りんは少し考えて言った。


「**一番相談しやすい人ランキング。**」


みんなが顔を見合わせる。


真理子が言う。


「涼子さん!」


「あ、私も!」


有紀もうなずく。


「優しいです。」


初美も笑う。


「涼子ちゃんなら何でも聞いてくれるものね。」


涼子は照れ笑い。


「そんなことないですよ。」


歩美が拍手した。


「一位決定!」


すると華子がニヤリと笑った。


「じゃあ最後のお題。」


「なになに?」


華子は歩美を見ながらホワイトボードに書いた。


**『一番イベントを勝手に始めそうな人ランキング』**


全員が一斉に歩美を指差した。


「歩美!」


「歩美先輩!」


「歩美ちゃん!」


「歩美さん。」


「歩美。」


「歩美だね。」


「歩美です。」


「歩美ちゃん!」


「……歩美。」


最後につむぎもゆっくり指を向けた。


「歩美。」


歩美は辺りを見回した。


「全員!?」


華子が笑う。


「反対意見ある人?」


誰も手を挙げない。


歩美は胸を張った。


「じゃあ一位だ!」


華子が呆れたように笑う。


「そこは喜ぶところなの?」


「もちろん!」


歩美は勢いよく立ち上がる。


「一位記念に!」


嫌な予感が走る。


「今から『第一回・明高荘おやつパーティー』を開催しまーす!」


華子は額に手を当てた。


「ほら始まった。」


真理子は拍手。


「やったー!」


ちかは飛び跳ねる。


「お菓子!」


さやかは庭へ走る。


「ミニトマトも持ってきます!」


りんは笑いながらお皿を並べ始める。


涼子と初美は飲み物を準備し、みなみは人数分のお菓子をきれいに並べた。


つむぎはソファから立ち上がり、一言だけつぶやく。


「……やっぱり一位。」


その言葉に談話室中が笑いに包まれた。


こうして今日も、歩美の思いつき一つで明高荘はにぎやかな一日を過ごすのだった。


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