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ほのぼの日常系、明高スケッチ  作者: 九頭龍りく


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17/114

大蔵海岸で海水浴!


8月のある晴れた日。


明高荘の談話室では、夏休み恒例の「どこかへ行こう会議」が開かれていた。


「プールも行ったしなあ」


林歩美が言う。


「花火大会も終わったし」


山下純子が続ける。


すると東ゆりがスマホを見ながら言った。


「海は?」


その一言で空気が変わった。


「海!」


歩美が勢いよく立ち上がる。


行き先は、大蔵海岸。


明石海峡大橋が見える海辺として有名な場所だ。


当日の朝。


住人たちは駅で待ち合わせをした。


弓木ちかも参加である。


「海だー!」


集合した時点ですでに元気いっぱいだった。


電車を乗り継ぎ、海岸へ到着。


目の前には広い海。


そして大きな橋。


「すごーい!」


ちかが駆け出す。


「転ばないでよ!」


歩美が追いかけた。


砂浜には家族連れや観光客の姿が見える。


潮風が心地よい。


「思ったより景色いいね」


華子が橋を見上げる。


「絵に描きたくなる」


美術科らしい感想だった。


しばらく海辺を散歩する。


貝殻を拾う人。


橋の写真を撮る人。


砂浜に絵を描く人。


それぞれ自由に過ごした。


ちかは砂で小さな城を作っている。


「見て!」


「おおー」


完成度は意外と高かった。


昼になると、日陰で休憩する。


おにぎりや飲み物を広げる。


海を眺めながら食べる昼食は格別だった。


「夏休みって感じするね」


あけみが言う。


みんな頷いた。


午後。


歩美たちは海岸沿いの遊歩道を歩く。


遠くには明石海峡大橋。


空は真っ青。


入道雲がゆっくり流れている。


「スケッチブック持ってくればよかったな」


純子が言う。


「今度はスケッチ目的で来てもいいかも」


華子も賛成した。


帰る頃には少し日が傾いていた。


オレンジ色の光が海面に反射する。


「楽しかった!」


ちかが満足そうに言う。


「また来たいね」


歩美も笑顔だった。


明高荘へ戻った夜。


談話室では今日撮った写真を見せ合っていた。


海。


橋。


砂浜。


みんなの笑顔。


特別なことをしたわけではない。


それでも、大蔵海岸で過ごした一日は、夏休みの大切な思い出になったのだった。


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