オリビアはクララック様の恋人です(3)
「あのっ………クララ、様さえよろしければ、やっぱり私、クララ様とダンスパーティー行きたいです………………。」
みるみる体温が抜けていく感じがするけれど、もう後戻りはできない。
クララ様との恋人関係が偽りではないことを証明するためには、私とクララ様でダンスパーティーに行くことが1番の近道。というか行かなかったら怪しまれますよね………………!
「も、もちろんだよオリビア………………………。」
あ………クララ様の顔が真っ青になってゆきます。私もあんな感じなのでしょうか………………………。
お互い変な汗をかきながら見つめ合う私たちをどう思ったのかは知らないけど、皇太子様は頷いて、そうしろ と言った。
「じゃあ、オリビア………………………。また、パーティーの時に………。」
「………ええ。クララ様………。」
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「と、言うわけでして………。」
話しながらまた顔色を悪くしていくオリビアに、無言でガウンをかけながら、ため息をついた。
「ごめん、オリビア………。私のせいね………。」
「いいえ!お嬢様のせいではありません!!全てはクララック様の女運の悪さでございます!」
オリビアが涙目で叫んでいるけれど、クリス達は苦笑いだ。
「おん………?
まあ、それはおいておきましょう。パーティーはいつ?」
「………一週間後です。」
いっしゅうかん!!
あまりの精神的ショックに椅子に倒れこむようにすわった。
普通貴族のパーティーは、一ヶ月以上前に告知して、その時間でドレスやらなんやらを準備するのが定例だ。それが一週間でやらなければならないとは………………。
クララック様がパートナーの件を先伸ばしにしていたことがありありと分かる。
「………私も行く。」
「「「「え!!?」」」」
「だってオリビアだけにこんなことをまかせるわけには行かないじゃない!」
想像以上に驚かれて弁明するように言った。
「お、お嬢様………。」
オリビアが感動したようにガウンを口元にあてた。
「でも、リリーお嬢様は今までパーティーにご参加されていませんでしたよね?」
それが問題だ………。
うーんと口を真一文字に引き結ぶと、皆はやっぱり、というふうに肩をすくめた。
私は今まで、オーブリーであることがばれないように、念のためパーティーやお茶会などはことごとく断ってきた。でもそもそもベドフォード家はそういったものに滅多に姿を表さないから、 ベドフォード家のお嬢さんは恥ずかしがりやなんだな、程度ですんでいた。そのお嬢さんがなんの変哲もない皇室のパーティーにいきなり姿を表したとなれば大騒ぎになることぐらい目に見えている。でもオリビアだけを行かせるなんてことはできない。
さすがにお父様とお母様は皇室のパーティーぐらいには必ず参加していたし、お父様はお仕事でお城へ、お母様は定期的にお茶会にも出ている。年に三回くらいだけど………。
ってことはお父様たちも今回のパーティーには行くはず!だったら一緒に連れていってもらえばいい。そしてオリビアのことを影で見守るの!!
「私が社交界へ出るのは洗礼祭の時にしようと思っていたけれど、些細なことだわ。あと4年の違いだし。」
私の考えを皆に言うと、オリビアは恐る恐るこう言った。
「皇太子様も来られるんですよ。」
「………………………………」
そうだった………………………!!




