第八話 エバンの過去
ーーーーーーーーーーーーーーーーーエバン ロバーツーーーーーーーーーーーーーーーー
サッカーを始めたのは5歳から 最初は家の庭で転がして遊ぶ程度だったが
持ち前のサッカーセンスでめきめき上達 エバンに可能性を感じた両親は地元のサッカースクールに
通わせるようになる
サッカースクールに通って3か月もすると あっという間に上級生を圧倒する存在になる
持ち前のサッカーセンスに恵まれた体格 10歳になるころには 身長はもう175を超えていた
その後、プロチームと提携関係にある ジュニアユースに所属 15になるころには
(世代最高の逸材)と言われるようになっていた、、、
―――――――――――――――----エバン17歳ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジュニアユースの監督から(プロ契約)のオファーがあったことを告げられる
チームは名門リンテルマイアミのリザーブメンバーに抜擢されたとの事
かのレオネル ペッシが所属する アメリカ屈指の強豪チームである
が、アラスカに住むエバンからすると キューバに近いマイアミは当然家族と離れ離れになる事になる
ちょうどオフシーズンだったのもあり 少し考えさせてほしいと
返事は保留していた
(エバン)ただいま~
(エバンのママ)あら おかえり~ どうだった?オファーは来たのかい?
(エバン)あ、うん~ リンテルマイアミだって
(エバンのママ)ええ~凄いじゃないか 勿論おkしたのよね?
(エバン)あ、いや~ ちょっと考えるって言ってきました、、、
(エバンのママ)ええ~なんで
母親がやいやいうるさかったが 家族と離れ離れが寂しいなんて流石に言えない
エバンはさっさと私服に着替えると出かける準備をした
(エバン)今日だよね?パーティー
(エバンのママ)そうね 支度できたらいきましょうか?
家の外でエバンのママが出した車に乗り込む
そして二人はある場所に向かっていた
――――――――――――――――パーティー会場ーーーーーーーーーーーーーーー
二人が向かったのは 教会である 今日はクリスマスパーティーだった
沢山の信者たちが教会に集まり 食事や会話を楽しんでいた
エバンの父はここの教会の神父であり 既に沢山の信者に取り囲まれ忙しそうにしていた
(エバンの父)ああ、エバンちょっとこっちに
エバンの父が手招きをしていた するとエバンの父のかたわらに小さな少女が一人立っていた
身長は155くらい?エバンとは実に40センチ近く身長差がある
明らかにアメリカ人ではない 東洋系の少女だ
(エバンの父)彼女は語学留学で来てる子だそうな ほとんど英語しゃべれないので
ちょっと相手してやってくれ
信者の誰かが ホームステイでもやってるのだろうか? 自分たちがパーティー行くから
一緒に行かない?とか そういうノリで連れてきたのだろうか?
何にしても 言葉がしゃべれない中 辞書を両手で握りしめて 心細そうだった
身長差がありすぎて 彼女の頭頂部しか見えない為 エバンはかがんで 目線を同じにして話しかけた
(エバン)マイネームイズ エバン
(東洋系の女性)ま、まいねいむ いず さちこ
(エバン)おおっ ( ゜Д゜)
か、かわいい なんて可愛いんだとエバンは思った 黒い瞳 小さな口
アメリカでは一度も見たことも無い 東洋の美女 エバンは雷で打たれたように
彼女の容姿にくぎづけになった
それからというもの エバンはかいがいしく 彼女の身の回りの世話をなんでもやるようになった
買い物に行くときは車を出し(無免許運転)出かける時、イミグレーション等の手続関連
○○が見たいと言えば その場所へ連れていき とにかくありとあらゆる手を尽くして
彼女に奉仕した 彼女も段々エバンに惹かれていき 二人はお互いを恋人と認識しあうようになった
―――――――――――――――一か月後ーーーーーーーーーーーーーーーー
時は経つのは速く あっという間に一か月が過ぎた エバンは数日後に
プロになるかの返事をしなければならない プロになったらマイアミでの生活になる
もうアラスカには当分戻れない 同時に幸子の方も語学留学が終了し 数日後に帰国しなければ
ならなかった
(エバン)さ、サチ お話があるデス
幸子との日常で少しだけ覚えたカタコトの日本語でエバンは話しかける
(幸子)なに?エバン
これ以上はわからないので スマホの自動翻訳のスイッチを入れるエバン
(エバン)ぺらぺーらぺららぺら(サチ 一緒にマイアミに行ってくれませんか?)
(幸子)え?それってどういう?
(エバン)ぺららぺらぺら(僕はサッカー選手なのです マイアミでサッカーします 僕にはアナタが必要です)
(幸子)それって プロポーズてこと?
(エバン)ぺらぺらら(そうです)
(幸子)む、無理だよ 私たち知り合ってまだ一か月くらいだし
わ、私なんか 英語もまだロクにわかんないのに そんな、マイアミなんて
(エバン)僕には アナタがとても必要です 居ないと勝負は失敗に終わるでしょう
やはり自動翻訳なので イマイチ大切な部分が伝わらない
幸子もエバンの熱量で本気なのはわかるのだが、、、
(幸子)む、、無理ーーーーーーー
幸子は大声でそう叫ぶと 走って行ってしまった、、、
―――――――――――――-------数日後ーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれからエバンは幸子の前に姿を現すことは無かった
あっという間に帰国の時間になり 空港で荷物を持って幸子はただずんでいた
(ステイ先のママ)幸子 元気でね
ホームステイ先のママとハグをする幸子
他の家族達とも 最後の別れのあいさつをかわしていた
(幸子)エバン、、、 まあ 終わりなのかな?やっぱり
この一か月は幸子にとって最高に楽しかった が、こないだまで大学生だった幸子にとって
結婚なんて とてもじゃないけど想像すらできなかった
エバンの事は好きだけど 新天地や英語まみれの異国生活なんて 彼女にとっては恐怖でしかなかった
ホームステイをした事で それがどれだけ大変なのか 想像できる分
自分のキャパを大幅に超えていると感じていた
するとその時
遠くから全力で走ってくる男の影が
(幸子)エバン!!
そうエバンである
(エバン)サチー ぼ、僕も日本イキマス
(幸子)ええー
そういうとエバンは幸子に航空券とパスポートを見せた
最近連絡できなかったのは 大慌てでこの二つを用意したためだそうな
(エバン)僕もう全部断りました サッカーヤメテ 日本で生まれ変わるです
(幸子)エバン!
幸子は感極まってエバンに抱き着いた かくしてエバンはサッカーを辞め
日本で幸子と暮らす道を選んだのである
が、当然順風満帆とはいかない 着いたら即語学学校に通い 親から仕送りしてもらって
アパート生活 両親の知り合いの日本の牧師に仕事をもらってバイト生活&神学の勉強
日本語、牧師、バイトと地獄の生活を2年間頑張ることに
そして2年後に日本語検定3級をなんとか取得 牧師の仕事も少しできるようになり
教会のつてで 英語教師の新しい仕事をやらせてもらえるようになった
そして その努力をようやく幸子の両親に認められ 二人は結婚
エバンにとっては今年がようやく スタートの大事な年なのである
(エバン)っという訳なのデース
デスので エバン サッカーはもうやらないです
(家元)はあ、、
家元はため息をつきながら ハーブティーをすすっていた
エバンの経歴を聞くとワクワクしながら聞いていたのだが
やってくれないってなると 残念の気持ちが逆に倍増してしまった
(小原)いやー 素晴らしい戦力でしたけどねえ
(エバン)あ、いや そうなんですよ エバン天才なのでお役には立てると思うのですが
ムリなんデース
(家元)( ゜Д゜)
なんか アメリカ人らしいというか 自分を持ち上げるのにためらいが無いというか
まあでも お国柄なんだろう? 嫌味で言ってる感じはしなかった
(篝)じゃあ 残念ですけど おいとましましょうか?
篝がそう言うと3人は立ち上がり エバンにお辞儀をして 教会を後にした
すると 後ろから小柄な女性が追いかけてきた
(幸子)あ、すいません もしよかったら 明日エバンここで教室なんで
遊びに来てくれませんか? 教会はいつでも 出入り歓迎ですので
おそらく幸子さんだろうと思われる女性がそう言うと 軽くお辞儀をして教会に戻っていった
(篝)ふふ~ん まだミャクはありそうね?(´∀`*)ウフフ
第九話につづく




