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蒼井小話帖  作者: 蒼井 つばさ


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38/45

【キュンと】気遣いと強がりと親の困惑と。

ある日の夜のこと。


夕食も、歯磨きも、お着替えも。


全部

「ぱぱがいいの!」

と言っていた娘。


就寝前も

「ぱぱがいいの!」

「さんにんで、ねんねするの!」

と言っていた娘。


だが、夫は夜の某デリバリサービスの配達へ出かけると言っていた。


「パパ、お仕事だから行かせてあげて?」

と言ってみても

「ぱぱとねんねする!」

と言っていた娘。


そんな真っ直ぐな“パパに甘えたい”の気持ちを受けた夫。

一旦折れようと思ってようで

「じゃあ、一緒いねんねするか?」

と言った時だった。


喜んで夫の腕に飛び込むと思っていた娘からは、意外な言葉が発せられたのだ。



「ままがいい!ままとふたりでねんねするの!ぱぱはおしごといって!」



一瞬

私と夫の視線がぶつかる。


「そうか。行っていいん?ありがとう。行ってくるな。」


そう言って、夜の街に夫は繰り出して行った。


一方、娘の方はというと、機嫌良くすんなり眠りについてくれたのだった。



翌日になって夫と話していたら

「昨日は、りんがあんなこと言うなんて驚いたな。」

と、夫が昨夜の出来事を話題に出した。


「本当は一緒に寝たかったくせに…。」


どうやら、本当に娘の気持ちは理解してくれているようだった。



2歳でそんな気遣いができるものなのだろうか。


本来なら、もっとわがままでいいはずなのだ。

もっと素直でいいはずなのだ。


私の身体のこともある程度は理解しているらしく、過度なわがままは言わない。

ただでさえ、普段から我慢をさせているのだと思う。


そのせいで、そんな癖をつけさせてしまったのだろうか。


娘のそんな一面に、自責の念に駆られざるを得ないのだった。

【キュン】と言うよりは【キュー】

胸が締め付けられる思いがしました。


それでも、娘なりの私や夫への気遣いには頭が下がります。


だからこそ、可能な限りのわがままは聞いてあげたいと思うのです。

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