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蒼井小話帖  作者: 蒼井 つばさ


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【クスッと】爪のお手入れはレディーの嗜み

娘が産まれた時。

初めにお世話セットで買ったのは、手動タイプの爪ヤスリだった。


友人からは、

「一瞬で終わるからいいよ!」

と、電動タイプのものを薦められていたのだが、高いからと言う理由で夫にはあっさり反対された。

私としては不本意ではあるが、アナログ式を取り入れることになったのだ。


そんな娘も、最近は爪を削るのも逃げなくなってきた。

成長とともに、爪ヤスリでは時間がかかりすぎるようにもなった。


そんな理由から、普通のベビー用爪切りを新しく購入したのはつい数ヶ月前のこと。


購入当初こそ、あの“パチンっ”という音が怖かったらしい。

爪を切ろうとする度に

「いやぁ!」

と叫び、逃げていた。


そんな娘が最近になって

「ぱっちん、してー。」

と、自分から言うようになったのだ。


「こわくないもーん。」

「りん、おねーちゃんになるもーん。」


と、オトナ振るのである。


誤解のないように言っておくが、決して第二子妊娠中というわけではない。

進級して、下のクラスの子が増えると言う意味である。


ご要望通り爪を切ってやった後、爪を整えるために爪ヤスリに持ち替えると

「りんがする!」

と言って私から強奪し、一生懸命自分で爪ヤスリを指に当てている。


そう。

指に当てている。


爪ではなく。



指の腹に。



違うよ!

そこじゃない!


思わずツッコミを入れてしまいそうになる。

だが、ここはグッと堪える。


親として、今の時期の

“自分でやりたい!”

という自立心の芽を摘むわけにはいかないのだ。


手が宙を舞いながらも、本人が納得するまで見守ってやることにする。



真剣な顔つきで、一生懸命爪ヤスリを1本1本丁寧に当てている姿。


それは最早、一人のレディがセルフネイルケアをしているようだった。



娘には“リトルレディ”の称号をささげよう。



一応娘にもこだわりがあるらしい。


『一通り当て終わったかな?』

というところで

「終わった?」

と確認してみると


「まだだもーん。」


と一丁前な返答が返ってくる。


満足したところで

「できたっ。」

と言って、ご丁寧にヤスリをケースに仕舞うところまで自分で完遂してくれたのだ。


まさにレディの鑑なのだった。

ちなみにこの後

「ママが仕上げしてあげるね!」

と言って、きっちり爪研ぎはしてあげました。


自分でやって満足したからか、今度は素直に削らせてくれましたよ。


朝からほっこりして気分で、保育園に向かう娘を見送った私なのでした。

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