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蒼井小話帖  作者: 蒼井 つばさ


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【クスッと】リトルマザー

この日は仕事の都合からか、明け方になってから自室に戻っていった夫。

娘の起床時間を過ぎても、朝食の時間になっても、なかなかダイニングへは降りてこない。

それ自体は別に珍しい話ではない。

言ってしまえば、日常茶飯事なので構わない。


こんな日は、あっという間に時計が(とき)を進める中、リトルモンスターと格闘しながら朝の準備を整える。

普段は夫が保育園に送りに行ってくれるのだが、この日は準備が整ってもまだ降りてこない。


「よし、今日はママと保育園行こうね!」


そう言い、保育園へ歩みを進める。

「おててつながないの!」

と、娘は一丁前にお姉さん振りを見せつけてくる。

そんな姿に、

「はいはい。じゃあ、ちゃんとママのお隣歩いてね!先に走って行ったりしないでよ?」

と、釘は刺しておく。

そんな道中、私はふと顔に違和感を覚えた。


「あ!ママ、マスクするの忘れちゃった!」


思わず口に出す。

すると隣を歩いていた娘が、前を向いたまま意気揚々と言い放つ。


「ちゃんと、ますく、つけなさい!」


…リトルモンスターがリトルシスターを経由し、リトルマザーになった瞬間だ。


「はい。ごめんなさい。」


その、秀逸なお言葉に思わず丁寧語で謝る私。

娘は、更にもう一度


「ちゃんと、ますく、つけなさい!」


2歳からの立派な「お説教」だ。


足元をテコテコ一生懸命歩いている、小さな、でもとても大きな存在の彼女。

高いところからではございますが、母はただただ頭が下がる思いです。


…ところで。

『この構図、どこかで見たことがある気がするのは気のせいだろうか。』


と、過去の記憶を手繰り寄せるのだった。

『すっかり小さなママだな…。』

なんて思いながら手繰り寄せた記憶なのだが。


昔々、実両親が言い合いになった場面に遭遇した時だっただろか。

ちょっと抜けたところのある母が、ちょっとドジを踏んだ時だっただろうか。

私が一言挟んだことがあった。

その時に、その場にいた父に言われたのだ。


「どっちが母親かわからんな。」


なるほど。

やっぱり母娘。

この、“the 第一子長女”っ振りは私譲りということのようだ。


因みに母には姉がおり、一応長女ではあるが第二子だ。

ちょっと複雑な家庭環境なので、そのあたりは割愛する。


とは言え、私も娘も第一子長女。

どうやら、血は争えないらしい。

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