表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
17/53

■第17話 「選択――それでも、隣にいたいから」


 ――静まり返っていた。



 旧校舎の教室。


 全員がいる。


 蒼葵、七瀬、弥生、柚莉愛、和真。


 そして――


 俺と、舞衣。



「……時間ないよ」


 弥生が言う。


「ネットは待ってくれない」


 現実。



「……」


 誰も否定できない。



「ねえ舞衣」


 柚莉愛が静かに言う。


「本気で聞く」


 その目は、もう“友達”じゃない。


 同じ世界の人間としての目。



「あなた」


 一歩前へ。


「どっち選ぶの?」



「……」


 舞衣は答えない。



「守る?」


 柚莉愛が続ける。


「それとも」



「切る?」



 ――残酷な二択。



「……伊織」


 舞衣が小さく呼ぶ。



「……なんだ」



「もし」


 少しだけ視線を逸らす。


「ここで終わるって言ったら」



「……」



「どうする?」



 ――試されている。



「……嫌だ」


 即答だった。



「……」


 舞衣が目を見開く。



「終わらせない」


 はっきり言う。


「絶対に」



「……」



「守る」


 一歩前へ。


「全部」



「……本気?」


 弥生が聞く。



「本気だよ」


 迷いはなかった。



「……ふふ」


 弥生が笑う。


「いいわね」



「でも」


 その目が鋭くなる。



「その覚悟、どこまで持つの?」



「……」



「芸能界、なめない方がいい」



「分かってる」


 即答。



「ならいい」


 興味深そうに見る。



「……ねえ舞衣」


 今度は七瀬。



「本当にそれでいいの?」



「……」



「その人のせいで」


 一歩近づく。



「全部失うかもしれないよ?」



 ――痛い言葉。



「……」


 舞衣は少しだけ俯く。



 でも。



「……それでも」


 顔を上げる。



「隣にいたい」



 その一言。



 空気が変わる。



「……はあ」


 七瀬がため息をつく。



「完全に負けたわ」


 小さく笑う。



「そこまで言われたら」


 肩をすくめる。



「さすがに奪えない」



 ――撤退。


 ただし完全ではない。



「でも」


 指を立てる。



「諦めたわけじゃないから」



 宣言だけ残す。



「……」



「……伊織」


 次に蒼葵。



「……何」



「……バカ」


 小さく言う。



「……」



「でも」


 少しだけ笑う。



「嫌いじゃない」



 その言葉は――


 完全な否定ではなかった。



「……無茶すんなよ」



「……」



「壊れたら終わりなんだから」



 それは、心配だった。



「……ああ」



 そして。



「……俺も覚悟決めるわ」


 和真が前に出る。



「……」



「この件」


 全員を見る。



「絶対外に出すな」



 強い声。



「もし誰かが漏らしたら」


 一歩踏み出す。



「俺が止める」



「……」



「親友の問題だからな」



 完全に味方。



「……ありがとな」



「礼はいい」


 軽く手を振る。



「その代わり」



「絶対守れよ」



「……ああ」



 そして。



「……で」


 弥生が言う。



「問題は“外”よ」



 現実に引き戻される。



「写真」


 スマホを見せる。



「これ、もう止まらない」



「……」



「対処しないと」



「終わる」



 ――次の戦場。



「……どうする」


 俺が聞く。



 舞衣は少し考えて、



「……私が動く」



「……何する気だ」



「仕事として処理する」



 ――芸能界のやり方。



「……」



「でも」


 一歩近づく。



「あなたは離れないで」



「……」



「絶対」



「……分かってる」



 その言葉で。



 決まった。



 守ることを選んだ。



 逃げないことを選んだ。



 たとえ――


 すべてを敵に回しても。



 物語は、ここからが本番。



 秘密はもう、隠すものじゃない。



 ――戦うものになった。




最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!


その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ