表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
定年間近の左遷先が冒険者ギルドなんだが!?  作者: Jiru-man
第一部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
28/49

ゴールドランクへの道 消える村人

挿絵(By みてみん)




◼️ モヤモヤ


なんだか和田殿、思い詰めているのかしら?

レッサードラゴン討伐の後からだった。

何かずっと考えているように見える。


── レッサードラゴン討伐の帰り道まで遡る


「和田っち、今回は気絶してないでやんすな」

「そうだな…」


「和田殿、本当にありがとうございました。和田殿がいなかったら、私たちは…」

「そうだな…」


「和田にゃんさ、どうしちゃったの?」


和田殿はなんだか苦しんでる、そんなふうに見えたんです。

葉山殿が心配するくらいなんですから。


「なあ、俺はリーダーやってていいのかな?」

「ノンノン、決まってるでやんすよ。体張って小生を守ってくれたでやんす!」

「和田殿、私も庇ってくださいました」


それでもまだ、何か言い足りない、そんな感じでした。


「もしも、俺がちゃんとやれてなかったら、みんな今頃は…」

「和田にゃんさ、そういうの良くないと思うのにゃ。僕らはこうやって生きているんだし」


本当に、珍しく葉山殿が慰めるほどでした。


「じゃあ和田っちどうするでやんす? 冒険者続けるんでしょ? イストリアで生きていくんでやんしょ?」

「そうです和田殿、まだまだ始まったばかりではないですか!」


そこでやっと和田殿が微笑みました。苦笑いと言うべきでしょうか?


「こんなリーダーで悪いな。これからもよろしくな」

「ぷー、そんなどうでもいい事は置いといて、ラトゥも食べたいし、イカも食べたーい!」


さすがの和田殿も、さらに苦笑するしかありませんでしたね。


── そして追加のクエスト待ちの日々


論功行賞から三日が経ちました。

まだ使者も来ないし、連絡もありませんでした。


「そうだ、和田殿は職業がまだ判明してませんでしたよね。そろそろ見てもらったらどうですか?」

「あ、確かにそうだったな」


多分和田殿には自信が必要なんだと思いました。

私達はまだまだ未熟な冒険者ですからね。

気分転換にでもなれば、と判定をお勧めしたのですが、結果的に良かったみたいです。



◼️ 和田の職業は…


「これはワダア様、お身体如何ですか?」

「治療してもらったし、何も問題ないかな」

「今日は判定に来られた感じですかな?」


何かが変わってるはずだ。

俺の中の何かが話してる。

レッサードラゴンを倒して以降、俺の中で囁きというか、思考というか、薄っすら感じられるんだ。


「では、見通す者に触れてください」

「わかった」


── 緑の不気味な卵に線が入り、目が見開いた


心なしか光ったか?

コトリと板が落ちる音がした。


名前 ワダ キミオ   性別 男

年齢 二十七歳     職業 ナイト

魔法適正 時間     スキル 唯一無二・英雄の右手


「これは、ワダア様の職業と魔法が判明しました!」

「時間魔法? それとナイトって、柄じゃないかな」


「なるほど、この度のレッサードラゴン討伐でも、何度もみなさんを庇っておられたと聞いております。それはまさにナイト以外何者でもありませんよ」

「そんなもんかな? どうも、実感がね…」


その昔、俺が大切にしたかった人は、結局守れなかったんだがな。


「それと、時間魔法とは、かなり希少です。大賢者様でも全容が不明だとおっしゃってます」

「なるほどな、じゃあ詳しくは自分で調べないとって事だな」


希少だからといって、優秀な魔法とも限らないだろうし。

色々と検証しないとダメだって事だ。


◼️ 日々これクエスト


「もー、僕疲れたー、本当にもう終わったのにゃ?」

「そうだ、ようやくだな。なんだかんだで八件も依頼来たしな」


やっと拠点で休める。

腹も減ったし、眠たくもあるな。


俺の職業がわかった直後だったんだ。

最初の依頼がきて、ポロポロと気がつけば八件も。

まあ、ゴールド以上が不在らしいから、仕方ない面はあるがな。


「こき使い過ぎでやんす!」

「確かに疲れましたよね」


本当に怒涛の日々だったよ。


「しかし、オークの拠点討伐は参ったよな」

「あれは、葉山殿がもう少し協力的なら一番簡単でやんした!」


「僕、あの顔嫌い、仲良くなれない!」

「好き嫌いでやられると困るんだよな」


とはいえ、タクちんの囲い込みからのファイヤーストームでかなり楽ではあったな。


挿絵(By みてみん)


「そういうタクにゃんも、洞窟怖いって入って行けなかったよね! よねぇ?」

「二回言わなくても聞こえるでやんす!」


なんか、キツくて疲れたけどさ。

こうやって仲間でわいわい話して、良いなって思うんだよね。


「まったくお前らときたら…って、おいちょっと待った」

「和田殿?」


「赤島倉庫出てきて何日経った?」

「あれと、これと…足して、なんと二週間経ってるでやんすな」

「ちょっとサボり過ぎだよな」


すっかり忘れてた。

もう、赤島倉庫の事とか、日本の事も、頭から無くなってる。


「まあでも、小生が作ったタスクシステム動いてるから、一ヶ月は順番に写真生成して報告出るでやんす。二週間なら向こうでは一週間だから、全然余裕でやんす」


確かにそうなんだがな、ちょっと罪悪感はあるんだよな。

職務放棄ってところだし。


「恐れ入ります! 皆様お戻りと聞きまして…」


ん? 冒険者ギルドの職員だな。息切らしてどうしたんだ?


「緊急で依頼があるとギルドマスターがお呼びです」

「なんだって…」


なんか嫌な予感がするよな。


「ぷー、今帰ってきたばっかりにゃ」

「ひとまず、俺だけ行ってくるよ」


◼️ 緊急クエスト


「ワダア様お疲れのところ誠に申し訳ありません」

「ギルマスさんそれで、緊急って事だけど」

「はい、今度はサウドレシグ近くの村で厄介な問題が発生してまして…」


サウドレシグ? こっちの地理にはまだ慣れないな。

タクちんのラフな地図見ないと…


「西の砂漠のほうか、何があったのか、まずはそこから聞きたい」

「はい、報告があったのは数日前で、夜中に人が消える、というものでした」


失踪とかそういう事なのか?


「日を追うごとに数が増えまして、今では村のほとんどの住人が消えてしまいました」

「なんの手掛かりもないのか?」

「はい、夜中ということもあり、目撃者もほとんどおらず、騒いだりすることもないため、見当がついておりません」


それじゃ、夜中にそこに行くしかないって事だよな。


「あ、一つだけ情報がありまして、犯人かどうか不明ですが、ダークエルフの女性を見たという情報です。通りすがりの商人が見たとの事で、その者から報告で判明したんです」


それだけでは何とも言えないよな。


「戻られたばかりですが、このクエストをお受けいただけると助かります」

「わかった、明日出発するよ」


◼️ サザルの村


「もうそろそろ着くからな、何が出るかわからないし、警戒は怠らないように」


みんな押し黙ってるな。

まあ、疲れてるもんな。唯一、馬車移動なのが救いだ。


「村が見えてきたにゃ!」


御者台から葉山が叫んでるな。

夕方だから、そのダークエルフはまだ出てこないはず。


── ザザザ、ガタ


この馬車ほんと滑らかに止まるんだよな。

注意してないと止まったか気がつかない。

よし、まずは村を調べないとな。


── 全員別れて調査を開始した


俺が見た家の状況は以下のようなものだった。

まず、食事の用意があったり、仕掛かりの裁縫道具と布切れが作業そのままに置かれていた。

それに、ほとんどの家に明かりが灯ったままだった。


これは明らかに失踪とかではないな。

何らかの理由で家を空けた、そうとしか思えなかった。


村の中央に全員集合し、結果を共有したのだが、ほぼ同じような状況だった。


「こりゃ、そのダークエルフが拉致でもしてるのか?」

「拉致なら、争った後とかありそうですよ?」


タエちゃんの言う通りだろうな。


「僕みたいに、テイムっぽい感じかな。操られたらこうなりそうだにゃ」


その可能性が高そうだ。


「よし、葉山は手掛かり掴めそうな虫でも、家畜でもいたらテイムして探ってみてくれ」

「了解にゃ!」


あとはどうするか?


「何があるかわからないから、タクちん硬めの拠点作ってくれるか? 拠点というより、防衛できる壁とかがいいかな」

「任せるでやんす!」

「タエちゃんは、警戒しつつタクちんのサポートよろしく」

「承知しました!」


となると、あとは村の周囲だよな。


「俺は村の外に何があるか、確認してくる」

「和田殿、気をつけてくださいね」


何か嫌なもの感じるがなぁ。


挿絵(By みてみん)


── 和田は一人村の外へ向かうのであった



本作品の世界観や設定の補足情報、登場人物についてまとめました。

あれ、これなんだっけ、誰だっけ、そのようなときにご覧ください。


https://ncode.syosetu.com/n8527mg/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ