子供部屋おじさん、第七階層へ
第七階層攻略へ向けて、防具と武器を一新した。
合計で140万円と大きくお金がかかったものの、使用していたものよりも性能が上がるので、投資した価値は十分にある。
ダンジョンへ入り、配信を始めるとさっそくコメント欄が気づいた。
『装備変えた?』
『全体的に中々お高いものをつけてますな』
「そうですね。武器も防具も新調しました」
『良いですね』
『ソロなら第七階層かなり儲かるし、すぐに元とれそう』
『ファイトじゃー!』
応援を受けつつ、マップを確認して最短ルートで第七階層へ出る。
ここからは景色も変わり、壁は岩になり、色合いもグレーだ。床と天井も同様で、ダンジョンとして1つ難易度が上昇したことを感じさせてくる。
地下というよりは、遺跡のような雰囲気だ。
心なしか空気も重くなるのを感じながら、通路を歩くと――杖を持った骨のモンスター、スケルトンが3体現れる。全長2メートルで、骨と骨は繋がっていないのに、1つの人体のような構造を保ち、動いている。
鈴木よりも早くこちらへ気がついたのか、素早く杖をかざした。
刹那、杖の先端から赤い魔法陣が広がっていく。
「っ、防護壁!」
惜しみなく、初手から新スキルを切っていく。
瞬間、鈴木の周りを囲うように、ドーム状のバリアが展開された。
バリアは緑色に光っており、薄いガラスのような膜を張る。
そこへ魔法陣から飛び出した、3つの炎の玉が直撃。
ごおおおおおおおお! という轟音と共に、バリアは炎の玉を受け止めた。
バリアは焼かれ、黒煙を上げるもなおも無事。
鈴木はすぐさま防護壁を解除し、前へと飛び出した。
間合いを詰められ、スケルトンが杖を振るう。
魔法が強力なモンスターだが、近接能力はあまりない。
接近は容易であり、剛力を発動すると、棍棒で一振りによって撃破出来る。
横へ棍棒を振り払い、1体のスケルトンをバラバラにした後、そのまま流れるように2体目へ向けても棍棒を振り下ろす。
バゴンっ! と鈍い音がして、スケルトンを撃破した。
しかし3体目は上手く距離をとり、再び炎の玉を発射。
(1体なら大丈夫だ)
鈴木は斜め前へ飛んで、炎の玉を回避。
3体目へ距離を詰め、棍棒の振り下ろしによって撃破した。
『おおおお』
『防護壁ええな』
『守りの手段があるのは楽だよね』
『魔法さえなんとかできれば、いうて大したことないな』
『なんとかできれば、ね。ただこのレベル帯だと、結構危険な話なんよ』
『低階層の探索者は、おじさんみたいに高ステータスではないからなぁ』
「ふう……少しヒヤヒヤしましたが、なんとかなりました」
『余裕だろ!www』
『余裕があるくらいでええのよ』
『直感もあるから、不意に魔法撃たれるとかもケアしやすいね』
スケルトンの骨は消え、魔石だけが残っていく。
まだ余裕はある。
警戒を強くしつつ、前へ進んでいこうと鈴木は考えた。




