子供部屋おじさん、防護壁を獲得する
スキルストーンを使用すると、石は白い光となって弾けた。
そしてシステムが、鈴木のスキル獲得を報せる。
『――防護壁を獲得しました』
防護壁
消費MPは発動時に3、持続に1秒につき1消費する。
また、発動時の消費MPを多くすると、その分だけ範囲を広くする。
簡易結界を周囲に展開し、物理・魔法攻撃から身を守る。
クールタイムは、結界を解除してからカウントされる。
壁の耐久力は、使用者のHP・防御・精神に依存する。
クールタイム10秒。
(防護壁か。魔法対策をどうしようか考えていた時にこれは、なんて運が良い)
防護壁は強力な守りのスキルである。
これがあれば、盾持ちのごとく戦闘で華麗なガードをすることが可能だ。
さらに多めにMPを消費すれば、味方ごと守れる優れものである。
欠点は、使用者の耐久に依存するので、決して無敵状態ではないこと。レベルやステータスに差があった場合は、このガードは簡単に破られることになる。
さらに結界を解除してからがクールタイムなので、連打はできないことだ。
魔法対策にはなるが、過信は禁物である。
(とはいえ、良いガード手段を獲得できたことには、変わりない)
『なにか出た?』
「防護壁が出ましたね」
『防護壁か』
『当たりやね』
『ギャンブルに勝ちやがった!?』
『良いなぁ……現役探索者だけど、スキルストーンハズレを引きました』
『元気だせよ』
『それはドンマイ』
「ハズレだった時の喪失感はすごそうですね……購入したパターンなんて、考えたくもない」
『購入ですよ……ふふふ……ははは……』
『草』
『なんでハズレの可能性があるものを買ったんだよwww』
『これでも受け取って元気だせ 500円』
『意味なくて草』
『当たっている人の方へお金いってますよ』
「ははは……えっと、スパチャありがとうございます。あと、ハズレだった方は、お疲れ様です」
購入して外れを引いたということは、200万をドブに捨てることになるのだ。
そんな大金を捨てるなんて、絶望である。
心中はお察しだ。
☆
いつも通り、鈴木は18時ごろに探索を切り上げ査定した。
コボルト狩りなので日給は7万ほど。
今の段階でも、十分に幸せな給料だ。
しかしまだまだ、上を目指せるのも事実。
防護壁を獲得し、レベルアップした今ならば、第七階層へ挑める準備は出来たといえる。
(初の魔法を撃ってくる敵だが……よし。帰ったら映像を見て、イメージトレーニングをしよう)
鈴木は明日へ向けて、やる気十分であった。




