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79/97

り

りん、と風鈴が鳴るたび、君のことを思い出す。


名前は凛。


誰にでも優しくて、少し不器用で、夏がよく似合う人だった。


「また来年も、この音を一緒に聞こうね。」


そう笑った君との約束は、今でも胸に残っている。


今年も風鈴が揺れる。


「りん……」


澄んだ音が夏空へ溶けていく。


私は目を閉じ、小さく笑った。


「また来年も。」


きっとその頃も、この音を聞きながら、君の名前を思い出している。


辛いな。ほんと辛いな。また会いたいな。会えないな。

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