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テ
青春ほど、壊しがいのあるものはない。
未来があると信じている者ほど、その光は眩しい。
照れくさくて言えなかった。
たった二文字。
『好き。』
その言葉は、季節が巡るたび胸の奥へ押し込められていく。
彼は何も知らなかった。
隣で笑う彼女も、同じ想いを抱えていたことを。
卒業式の日。
ようやく覚悟を決める。
けれど、先に差し出されたのは小さな手紙だった。
『ずっと待ってたよ。』
震える指で封を開く。
最初に目へ飛び込んだ一文。
『手をつないで帰ろう。』
ようやく届いた想い。
ようやく重なった未来。
二人は笑った。
あまりにも幸せそうに。
私は、その笑顔を覚えている。
絶望の顔は、いずれ忘れられる。
だが、本当に幸せだった瞬間の表情だけは、不思議なほど鮮明に残る。
だから私は、その一瞬を選ぶ。
人は幸福の頂点にいるとき、自分の物語が終わるなど考えもしないのだから。
笑い声はすてきだ。そこで殺してやった。




