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34/97

つ

つめたい雨が降る夜、古い公衆電話が一台だけ鳴り続けていた。


誰も近づこうとしない。


「出ると、明日の自分と話せる」


そんな噂を思い出した私は、受話器を取る。


「絶対に家へ帰るな」


震えた声は、確かに私自身だった。


理由を聞こうとした瞬間、電話は切れた。


ゆっくり散歩しながら帰る。


翌朝、ニュースでは昨夜帰宅したはずの私が、行方不明になっていると報じられていた。


公衆電話は今日も鳴っている。


怖いね。私ここにいるのに。


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