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セ

紙切れ一枚で、人の縁は終わるらしい。


そう信じられるのなら、世界はもっと穏やかだった。


『誓約書。』


互いに関わらない。


責めない。


憎まない。


それぞれの人生を歩む。


並んだ文字は、どれも美しい。


まるで過去など最初から存在しなかったかのように。


だが、人の感情は署名では消えない。


恨みも。


後悔も。


執着も。


『そんな約束、守れるわけないじゃん。』


その一言で、紙はただの紙になった。


約束は破られる。


挿絵(By みてみん)


誓いは忘れられる。


だから私は、契約というものを信じない。


信じるのは、人が最後まで捨てられない感情だけだ。


そのとき、外から〇〇の音が大きく響いた。


誰かにとっては、ただの日常の音。


誰かにとっては、終わりを知らせる合図。


私は静かに耳を澄ませた。


あの音は、いつだって平等だ。


誰の人生にも、同じように鳴る。私が殺し続ける限り。


ただ、その意味だけが、人によって違うのだから。

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