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『ヒトラーに憑依しました』連載版 作者:零戦
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第四話







 九月十四日、装甲巡洋艦八雲は二隻の駆逐艦と共に横須賀基地に入港した。

「これが……日本……」

 一応ながらも俺は祖国に帰ってきた。まぁ過去の日本だが俺には懐かしいと感じた。

「総統閣下、そろそろ下艦の準備を御願いします」
「うむ、分かった」

 ボルマンの言葉に直ぐに俺は頷いた。そして俺は久しぶりに日本の地に降り立った。

「………」
「どうしましたか総統?」
「いや何でもない」

 少し感傷に浸ってた。お茶とか飲みたいな……。

「総統、此方です」

 俺は日本海軍の佐官に案内されて車に乗り込んで東京に向かった。

「お出迎えが出来なく申し訳ありません」
「構わない。無理にする必要はない」

 車に揺られながら俺は日本の街並みを見ている。

「ヨーロッパに比べれば質素でしょう」
「いやそんな事はない」
「これが日本ですか。木造の家が多いですな」
「それは文化の違いだゲーリング。彼等は木造建築の技術は優れたものだが、空襲や火災を受ければ被害が拡大するな」
「成る程、必ずしも長所だけではないのですか」

 そして車は東京に到着し、俺は当時の首相である岡田首相と首相官邸で面会した。

「岡田首相、この間は我がドイツに大変な贈り物をありがとうございます」
「いえいえ、そんな事はありませんよヒトラー総統」

 そう握手をした時、ふと隅にいた海軍軍人と視線が合ったが……あいつは……。

「足利……?」
『ッ!?』

 その時、向こうと岡田首相が反応した。

「……総統、人払いをお願いしたい」

 岡田首相はそう言った。何かあるよな。ということはあいつは……。

「済まないが部屋から出てくれないか? 少し岡田首相と話がしたい」

 俺はそう言って親衛隊とゲーリング、レーダーを下がらせた。

「……ヒトラー総統、貴方は転生者……ですか?」
「……その通りです。私の名は日向虎樹です」
「ヒトラーなのかッ!? 俺だ、足利輝義だッ!!」
「……やっぱり輝義か……」

 あの軍人は友人のオタク仲間であった。

「お前は本当にヒトラーに憑依したのか?」
「あぁ。俺も吃驚だよ」

 まさか日本にも転生者がいるとはな、どんな架空戦記だ。いやでも伊勢型戦艦や赤城の設計図の件も考えたら可能性はあったしな。

「ヒトラーって死亡フラグだよな……」
「言うな。せめてユダヤ人はエルサレムに国を作らせる予定だ。まぁ一種の追い出しだがな。それと伊勢型や赤城の設計図、長門型設計図はお前の仕業だろう?」
「ハハハ、バレたか」

 俺は友人との会話に花を咲かせた。勿論、岡田首相ともだが。

「てか輝義。空母をくれるのは本当か?」
「あぁ、輸送船を改装した小型空母と龍驤だ」

 話し合いで輝義は小型空母の売却を言ってきたんだ。

「……大丈夫なのか?」
「大丈夫だ。昭和十四年に雲龍型と隼鷹型の建造を開始して開戦予定日までに正規空母八隻、中型空母四隻を揃える予定だ。支那事変も回避するから費用は十分あるしな」
「……俺、日本が良かった……漫画も見たいしな」
「漫画ならあるぞ」
「何ッ!?」
「ほれ、東○projectの本だ」
「……これ、今までに何冊出ているんだ?」
「三冊だな」
「全部買おう」
「……総統閣○シリーズになるなよ?」
「……なりそうで恐い。それとエヴァは二回目の自殺未遂があった時に別れたよ」
「そうなのか?」
「あぁ」

 その後、輝義から土産(漫画と抹茶。更に輝義がたまたまウォークマンとその充電器を二つずつを持っていたため貰えた)を手に入れて東京をゲーリング達と散策中に一人の女性とぶつかった。

「きゃっ」
「お、これは失礼したお嬢さん」

 ぶつかった女性は髪は黒のポニーだったが瞳は青色だった。

「……もしかしてハーフかな?」
「は、はい。父は日本人で母はドイツ人です」
「そうか」
「あの……ヒトラー総統……ですよね?」
「日本でも俺を知っているのかね?」
「ドイツに住んでいます。今は父の故郷である日本を観光していますので」
「そうか、名は何と言うかな?」
「エリカ・キリシマです」
「……そうか。エリカさん、また会える日があれば会いましょう」

 俺はそう言ってエリカさんに手を振った。

「……キザですな総統」
「言うなゲーリング。俺も恥ずかしいのだ」

 後に俺とエリカさんは再びドイツで会う事になるがそれはまだ先の話である。


「それじゃあな輝義」
「あぁ、またなヒトラー。そうそう、酸素魚雷が完成したら送るからな」
「是非とも頼む」

 俺は友と握手をした。

「あ、ついでだけど八雲も売却するみたいだけどいるか?」
「貰うとも(即答)」

 そして名残惜しいが日本を後にしドイツに戻った俺はゲーリング達を集めた。

「日本と軍事同盟を組もうと思う。皆はどうかね?」
「賛成です。日本海軍は強力な海軍だと言うのは私も認識しました」
「だが、工業力はどうだ? 島国だから補給が途切れたら大変だぞ」
「しかし、彼等の技術は格段に進歩してるのは確かだ」
「……皆の意見は分かった。軍事同盟の方は暫く見送ろう」

 俺はそう言った。まぁノモンハンでまだ皆の意見も変わるかもしれんしな。
 取りあえずは頑張るとするかね。何とか生き残ってやるからな。

「ところで総統。今週の吸血鬼姉妹物語はまだですか?」
「後二日掛かるから待て」

 何故か東○の吸血鬼姉妹と動かない大図書館、普通の魔法使い、人形使いはドイツ軍の中では人気だった。
 やはり吸血鬼や魔法使いは反応するところなんかね……。
 ドイツに帰国後に絵描き等を集めて国民や軍人の士気向上のためとして漫画を推奨した。
 日本で貰った本に他の絵描き達は「案外面白いかもしれない」と興味津々のようであり、直ぐに漫画の製作が始まったのだ。
 欧州人に馴染み深いのを焦点にした結果、一番人気なのが某吸血鬼姉妹である。

「総統は誰が好きですか?」
「私は門番に動かない大図書館、腋巫女だ」
「無難ですね」
「氷の妖精が好きなお前に言われたくない」
 俺の言葉にゲーリングは視線を反らすのであった。
「……最強ですから」
「?なだけだ」
「(´・ω・`)」

 ゲーリングの言葉に俺はばっさりと切り捨てる。何かゲーリングが落ち込んでいるが知らん知らん。

「兵士達には好評か?」
「そのようです。売上もかなり出ています」

 やはりオタク効果は凄いな……。

「将校達にも好評です」
「見れば分かるわ」

 本を見ながらニヤニヤ笑う高級将校……ある意味恐いなおい。







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