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第32話「絶体絶命」
無傷とはいかなかった。
だが、二の腕を少し擦りむいただけだった。
霧ヶ峰にとっては、痛くも痒くもないことだ。
真姫と江崎はそれに絶望した。
もうあとが無い、今度こそ真姫は動けない。
アドレナリンが極限まで分泌していたのだろう…それが切れ真姫の痛覚が復活し悲鳴をあげた、声は掠れ口からは血を吐く。
両腕はぶちぶちと音を鳴らし満タンになった自転車のタイヤが破裂するように血を吹き荒らしながら腕が破裂する。
それでも、血は止まることを知らない。
「………あっ…………あぁ、ぁぁぁああっっっ…………」
それを見て急ぎ江崎が近寄る。
「落ち着いて!今、応急処置だけでもするから!」
痛み止めの魔術液を欠損箇所に垂らす。
そして、真姫を担ぎ急ぎ足でその場からの離脱を試みる。
するとそれを阻もうと花織がこちらに飛びかかってくる。
右手には鎌状にしたステッキを持っている。
そう思っていたら、もう目の前にいた。
江崎は真姫を背負っている。なので、避けようにもよけれない。
「……どうしたら」
目を瞑る。
すると、目の前に大きな影が現れた。




