第2話「暗闇の先に」
朝から脅迫のようなものと魔法のステッキが家に来て、まきの頭は追いついていなかった。
「…今は学校より、豚さんたち助けるの優先だよね…」こうなったのは、まきのせいかもしれないんだから!
真姫は、親にバレないようカモフラージュに制服を来て、支度をし、バッグには魔法のステッキと護身用のスタンガンを入れすぐ家を出た。
「真姫ちゃん、ご飯は~?」
まきが、階段を降りている最中にママがそう聞いてきたけど、「ごめーんなさーい、今日朝練で急いでるからいいー!!」
って言ってドアをかけ外へ
ごめんねママ、今はそれどころじゃないんだ…
場所はDVDの選択画面の所にQRコードが貼られてて、それを読み込むとナビゲーションアプリがダウンロードされて漆原と豚さんが待つ場所へ案内してくれたの。 超近未来的だよね、漆原くんって何者なの?
感心しながらも目的地にはついた。
電車とバスを乗り継いで3時間かかった…。
遠すぎだよ…もうっ
着いた先は、気が生い茂っていて家は2、3軒古民家がある程度の田舎だった、すぐ先に山がある。
けど、ここからが大変だったんだよ…。
すごいボロ…年期の入った古民家の中に入って奥の方に行くとそこにドラクエの階段みたいで地下へ行ったの、そしたらそこは暗い洞窟になってて、ひたすら歩いたんだよ。
すると、足音が前から聞こえてきた。
タン、タン… ゆっくりと
怖いよ、なんだろ…
「…んで、…ちゃんが、…ちゃ………だ…」
途切れ途切れに聞こえてくる声は、豚さんの1人の声に似ていた。
確認するために、スマホを取り出しアプリの懐中電灯を起動させて声の主にライトを当てた。
「…っ!眩しい、眩しいよまきたん」
「あっ!豚崎さんだ!よかったぁー」
ホッとして、胸を撫で下ろした。
けど「なんで、来たんだ!今からでも遅くない!逃げよう!」
「だめ!他の豚さんを助けなくちゃいけないんだから!」
「……無理だ…あいつらは…もう、」
豚崎は、目を逸らし、そう言うと、真姫の腕をつかみ
「なんでもいいから、逃げよう!」
珍しい…豚崎さんのこんな姿初めて見た。いつも気の弱そうな感じなのに…
でも、やっぱりそういうわけにも行かない
「やっぱり助けたいの!みんなを!何でもいいから…助けたい…んだよ、まきは…」
豚崎は腕から手を離し下を向き(…あんな姿、見せたくないのにな…言ってもまきたん、聞かないよな…)
「わかったよ…僕も行く」
「ほんと!?嬉しい、…正直まき一人じゃどうしていいか分からなかったんだよね…へへ」
助かった、豚さんがいればなんとかなる…
豚さんに案内され彼らの待つ場所へ向かった。
歩いていると場所はすぐ分かった。
ドアから光が漏れていたから…
まきは走りそのドアを開ける。
すると、そこはDVDで見た場所そのものだった。
真っ白な空間だったが、真ん中にあった、檻はなく、あるのはパソコンとデスクだけ
真姫と豚崎が、ちょうど真ん中へ行くと、アナウンスが流れた。
「来てくれたんですね。真姫さん、今から貴方の豚共を助けて頂きますよぉ!」
すると、突然床が壊れさらに地下へ2人は落とされる。
「…っ!」「いったぁ…」
尻餅をつき、顔をあげるとそこは、円状の闘技場だった。
観客席もあったが、誰もいなかった。
その代わりに観客席の上、真姫の正面上にガラス越しに漆原の姿があった。
「あれ?一人さっき脱走したやつがいるなぁ…まぁいいや、取り敢えず、ホントきてくれてありがとうございます。正直、驚きました。
まさか、あんな奴らの為に馬鹿みたいに交通費使ってここまで来るとは、思ってなかったからね…」
「あんな姿らって…そんなこと、二度と言わないで!!」
「おっと…ごめんなさい。怒らせるつもりじゃなかったんですぅー」
謝る気なんて全くない顔で彼は、笑顔でそう言った。
そして、漆原は続けて、本題に入った。
「挑発は済んだし、君の豚さん(笑)とご対面させてあげるよ…あははは」
そう言い漆原は手元のスイッチを押し天井から檻を下ろした。
だけど、そこにはまきの知っている豚さんたちではなく、そこには背が高くガタイの良い大柄な人…、いや人ならざるものが、捕らわれた豚さんたちの数3人、…じゃないな、3体いた。
その姿はまるで、オークのようだった。




