第26話「一寸先も闇=光」
ここはどこだ?
真っ暗で何も見えない。
音もなく、肌寒い空間に1人。誰かを呼んでも反響もなく防音室にいるかのようだ、だが壁を探すも見つからない。歩いても歩いても壁にぶつからない。
「くそ!豚共の声も聞こえないし、ほかの人間の気配もない…どうなってやがる…」
どこかに出口があるわけでもないのか?
それでも出口が必ずあると信じるしかなかった。自分の野望を叶えるためにも、ひたすら歩く。どこまでも続く道をひたすら歩く。歩く。歩くしかなかった。ゆっくりとしか、何故なら走ることが出来ないからだ。
説明しようにもただ走れないとしか言いようがない走ろうにも夢のなかで走るのと同じように自分が走っている気でいても実際は移動スピードは歩いてるのと全く変わらない。
なので、歩いている。
真っ暗な道をひたすら歩くだけ
そして、何時間たったのだろうかなんと光が見えた。
扉から漏れる光が眩しかった。それは希望の光のようだった。
その扉の前になんとかたどり着く。だが不思議と疲労感はない。恐らくやっと帰るという安堵と闇から開放されるという嬉しさで疲労が消え去ったのだろう。
ドアノブを握る。
だが開かない。どころかドアノブは動かない。どんなに力を入れても…力?あれ?力が出てない。
何故だ?
と言うか何故光があるのに俺の影がないんだ?
おかしい…
漆原は光に腕を当てる。
だが、当然見えない。見えるわけがない。
何故なら漆原の身体、いや実体はないからだ。
今の漆原は魂だけになっている。
「そういうこと…か」
あーあ、なんにも手がねぇじゃねかこれじゃ…
そりゃそうだ、言葉どうり手が無いんだから。
この絶望的状況、俺はどうするべきか…って何も出来ないんじゃねぇか…
「くそ………」
_廃ビル2階_
「ねぇ、アイツらどうすんの?魂だけ残してやって何する気?早く殺しちゃえばいいのに…」
花織は気だるそうに言う。
霧ヶ峰はタバコを吸い一服しながら
「ダメに決まってるでしょ?あいつらはエサ、獲物を釣るためのね」
「だとしたら黒狐のおばさんはいらなくない? 」
「そうね、でもあれはまだ使えるから」
ふーん、そこにはあまり興味はないのか花織ら話題を変える。
「来るかなーあんな雑魚が、ビビって来ないと思うんだけどな~」
「いいえ、来るわだってあの子は昔とは違うんだから…」
「ふーん、まぁ私が何言っても聞いてくれないから別にどーでもいいけどさっ」
そう言うと椅子から立ち上がり「ならあのマグロ女来るまで暇だし、怪物狩りにでも行きたいんだけど、なんか情報ない?」
溜息をつき、霧ヶ峰は十字架のネックレスを握り目を瞑る。
すると上から街に刺すような光現れる。
光は霧ヶ峰と契約者である花織にしか見えていない。
花織はそれを見て「ありがと」
そう言って、廃ビルを後にした。
霧ヶ峰は1人窓の外街を見渡す。
「やっぱり、彼女…動くのね」




