二千六百三十五夜、ばあばの社会人生活 177 ばあば就職する 177 印刷会社 150
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
──Kさんは、ばあばが使うことになる機械のことをよく知らないのだろうか……などと考えてしまったことは内緒なのだけれどねえ……。
でもまあ……印刷業の一般的なことをみっちりと教えてもらえたということは、今後にも多少は役に立つのかなあ……と、ばあばは考えることにしようかな……。
かなり長くかかってしまったのだけれど、これでようやくKさんからの印刷業界の講義が終わることになりそうだ……。
正直……ばあばにとってはすごく嬉しかった……。
だいたい、ばあばはKさんを先生にしてのお勉強は一週間くらいで終わるのかなと思っていた……。
……それが……一か月以上も細切れで続くなんて……。
……写植……のお勉強?が、こんなに長い時間掛かってしまうとは思ってもみなかった……。
この原因は、Kさんの仕事の内容にあるような気がする……。
デザインされてきた原稿を割り付け計算をして、写植を打つ……。それから、二階の版下部門へ行って貼りこみをする……。
それに加えて、チラシなどでは商品写真の貼りこみなどまでやっているわけなのだ。
どんなに考えても、デザイン版下部門に人手が足りないだろうと思うのだけれど……。
しかし、ばあばが素人目で見ていて、写植もなのだろうけれど、版下張り込みと印刷物のデザインを担当する部署以外でも人手が足りていないような気がしている……。
もちろん、名刺だとかハガキだとか挨拶状だとかの、同じ大きさの活字が本文になっているような印刷物については、今まで通りに活字でもできるのだから問題はなさそうだ……。
それに加えて、いくら印刷方法を活版印刷からオフセット印刷へと切り替えていくにしても、急にはできないだろうと思う……。
はがきや名刺などからB4判の挨拶状くらいまでは印刷できるような、小型の印刷機でも、導入には結構費用が掛かるのではないのだろうか……。
今までの印刷物をすべてオフセット印刷に切り替えるのには、相当に思い切った投資が必要になるのではないのだろうかとおもう……。
そうなれば、それに伴って従業員への教育や新規の従業員の募集が必要になるのだろうし……。
どれもこれも、すぐには実現ができないことばかりなように、ばあばには感じられる……。
ばあば一人を写植部門へと増員するだけでも、こんなに大変な状態なのに、今ある会社中の設備を大幅に切り替えることになるというのは大変なことなのではないだろうかと思う……。
たとえば、写植だけに限って考えてみても、かなり厳しいのではないだろうか……。
今の状態では、活版部門の文選を担当している組版の経験者だという人を移動させるのが一番可能性としては簡単そうに感じられる……。
でも……それにしても、覚えることはたくさんあるのに違いない……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




