二千六百二十八夜、じいじの高校生生活 1243 三年生 198 三学期から 17
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
「──……お願いします……。
やっぱり、車の運転には慣れが必要なのだと、先生からも言われているので……。
良い成績は必要ないだろうけれど、ぎりぎり合格点くらいは欲しいから……。
今度の試験で合格できないで落ちちゃうと、次の試験は有料の補習時間を二日間……四時間だったかな……受けなくてはいけなくなるようだから……。
その分お金が余分にかかってしまうので……。
そんなことでは……それでなくても心細いお財布には、相当に痛いですから……。」
……と、そういうことで……。
じいじは、高校から帰ってきた後で、お天気が良い時だけなのだけれども、伯父さんが乗っている白い普通小型車に乗ることができることになった……。
もちろん、じいじが運転手として運転席に座って運転の練習をする……。
その教官役としては、伯父さんが助手席に座って、いろいろと口出しやアドバイスをする……ということになるのだろうけれどねえ……。
伯父さんが普通車自動車の免許を取った頃は、教習所などが全くなかった頃だったと思う……。
そして、運転免許の試験コースなども決められたものがなかったのだと思われる……。
これは実際に伯父さんから聞いた話なのだけれど、自動車免許試験用に使う車に試験官と二人で乗って、町の中を指示されたとおりに走行ができれば、それで合格だったということらしい……。
……というような……今から思えばそんなことでよかったのか……と呆れるような試験内容だったということだった……。
もちろん、交通法規については、その当時の道路交通法についての筆記試験があったということらしいのだけれどねえ……。
じいじが自動車学校へと通っているころに比べても、段違いに簡単だったということだった……。
もちろん、道路事情も悪くて、国道なんかを走っている車の絶対数が少なかったということもあったのだろうとは思うのだが……。
……そんなことなども、じいじが運転する車の中で、伯父さんから聞かされた……という覚えがある……。
伯父さんはその後大型トラックの運転免許や二種免許なども取っていたということらしいのだが……。
伯父さんがそれらの免許を取っている頃には、物流業務に携わる人が足りない時代だった……。
だからこそ、手っ取り早くトラックの運転手を確保をしなければならなかった……というような、切迫した必要があったのだろうとも思われる……。
それに、その頃の普通乗用自動車というものは、超高級なもので、ほんの一部のお金持ちだけしか持つことができないようなものだったということもあったのだと思う……。
その頃、街中はおろか、国道にさえも、普通乗用車などはあまり走り回ってはいなかったという現実があった……。
しかしその後、時代は変わり、世の中すべてが変化をしてしまった……。当然のことながら、交通事情も激変してしまったということらしかった……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




