二千六百十六夜、じいじの高校生生活 1237 三年生 192 三学期から 11
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
──その操作方法は、まずエンジンクラッチペダルを踏みこんでクラッチを切る……。
その後、手のひらを上へ向けたり下へ向けたりしながら、レバーを押し上げたり引き下げたりしてギア位置を選択していた……。
その操作での手の向きや操作方法が、かなりうるさく指導員から指摘をされていたのを覚えているのだけれどなあ……。
問題のハンドル操作はと言うと、両手でハンドルの三時と九時の位置で握っていたものを、一瞬でも手離すことなくスムーズに回さなければならない……ということになるらしい……。
要するに……ハンドルを左に回す場合には、右手を離すことなく三時の位置から九時の方向へと回していく……。その時離した左手は、ハンドルの二時の位置まで移動をして握り込む……。そして、次に右手を離して、左手を九時の位置へまでハンドルを回していく……。右手はハンドルの三時の位置を握り込む……。そして、その操作の繰り返しを必要なだけしていく……ということになる……。
逆方向にハンドルを回す際には、最初の動きの右手が左手になり、九時方向が三時方向になるということなのだが……。
大前提として、絶対にハンドルを離さないこと……。
それに、スムーズに操作をすることが必要だと教えられた……と思うのだが……。
それからもう一つ、絶対にしてはいけないこととして、逆ハンドル操作があげられる……。
それをすると認定試験では一発失格だったと思うのだ……。……はい、そこまで~~~と言われて、車の運転自体を止められてしまう……。
それはハンドルの内側から手を入れてハンドルを握って回すことなのだが……。
それをすると場合によっては、ステアリングスポークの部分に手をぶつけてうまく握れなくなる場合があるかもしれない……ということなのだろうなあ……。
それは一瞬のことであっても、ハンドルが元の位置に戻ろうとする動きを止められなければ、場合によっては、谷底へ転落……ということになるかもしれない……。それとも、左折を曲がり切れずに直進車と正面衝突……ということになりかねないのだろうな……。
……これは、かなりコワイですよねえ……場合によっては死んでしまいますよねえ……。
死なないまでも、車のボディに挟まれてしまったり、つぶされてしまうのは嫌すぎるでしょう……。
……ということなのだけれど……。
でも、この頃のじいじには、そんなことにまで気が付くことなどできなかったんだよね……。
こんなくだらないことで時間が取られるということ自体が不満だったように思うんだよ……。
こんなことよりももっと大切なことがあるのではないのか……。とか、初めての実技講習で、よりにもよってハンドルの回し方って……これはいったいどういうことなんだよ~~~とか……と、心の底で考えていたかもしれないよねえ……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




