二千六百十四夜、じいじの高校生生活 1236 三年生 191 三学期から 10
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
「──まあ……今回の認定試験は、不合格ということにさせてもらうよ……。
次の実技の時間にもう一度認定試験を受けてもらうことになるからね……。
それまでに、あのハンドル操作の練習ができるところで、しっかりとハンドル操作の練習をしておきなさい……。
……じゃあ、今日のところはこれまでだね……お疲れ様~~~。」
「……はい……ありがとうございました……。」
じいじはそう返事をしたものの、学科の授業の終わり頃はもちろん授業?講義?……の間中でも、そんなことなど聞いた記憶がなかったように思えた……。
それでも、こんなところで躓いて、補習授業を受けなくてはならないような事態になるのは極力避けたかった……。
自分が一人だけ補習授業を受けて、その分この学校の卒業が遅れてしまう……そんな事態には陥りたくはなかった……。
……実技の教習指導員の先生が言っていた、ハンドル操作の練習ができる場所というのは、学科講習が行われる大きな教室がある事務棟の横にあった……。
なんだか……割と立派にみえる事務棟にとってつけられたような……比べてみれば小さなプレハブ小屋のようにも見えてしまう……。
そこは、自動販売機が置かれているところだった……。
コーヒーやらジュース、コーラやらの自販機がごちゃっと置かれている……。
中には、自販機で売られている軽食を当てにして集まってくる人が、ちらほらといるようだった……。
まだ時間的には早かったこともあるのだろうけれど、にぎわっているようではなかった……。でも、こういう場所が好きな人たちにとっては、みんなで溜まることができたりして居心地が良いところなのかもしれなかった……。
そんな小屋?の片隅に、車のハンドルが五つばかり設置がされてあった……。
簡単なプラスチックの腰掛に座ると、車の運転席に着いた感覚になる……。
この頃の車は、高級車と言われるような車でもベンチシートで、ハンドルシフトチェンジが主流だった。
それは、ステアリングホイール(ハンドル)の奥に、マニュアル車のフロアシフトバーがくっついている……というような型式だと思えばいいのだろうかなあ……。
その操作方法は、まずエンジンクラッチペダルを踏みこんでクラッチを切る……。
その後、手のひらを上へ向けたり下へ向けたりしながら、レバーを押し上げたり引き下げたりしてギアの位置を選択していた……。
その操作での手の向きや操作方法が、かなりうるさく指導員から指摘をされていたのを覚えているのだけれどなあ……。
問題のハンドル操作はと言うと、両手でハンドルの三時と九時の位置で握っていたものを、一瞬でも手離すことなくスムーズに回さなければならない……ということになるらしい……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




