二千六百十二夜、じいじの高校生生活 1235 三年生 190 三学期から 9
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
──実技教習は、一回につき二時間が限度となっている。
それが終わったら、次の教習時間を空き時間の中から予約をしなければならなかった。
意図した日に予約を取ることができなければ他の日にしなくてはいけなくなる。なので、その日の実技教習が済むのと同時に、次の教習時間の予約に走らなくてはならなかった。
それに、どんなに焦ったところで、まるまる一月以上の日数が、自動車学校の卒業までにはかかってしまうのは仕方がないことだった……。
交通法規などの学科試験に合格すると、実技教習が受けられるようになる……。
その実技教習では、その節々で認定試験が行われることになっている。
その節々の認定試験に合格できれば良し……。
しかし、もしもそれに合格ができなければ……追加での二時間の補習を受けなければならなくなる……。
それからの再試験となるのだからしょうがない……。ただし、その補習といえども、教師からの認定がもらえなければ、補習は二時間だけでは済まなくなるのだ……。
だから、その試験と補習のサイクルが、認定試験に合格ができるまで延々と繰り返される……ということに陥ってしまう危険性があるのだ……。
だから……と言ってはいけないのだろうが、要領が悪い人に因っては、自動車学校を卒業できるようになるまでには長い時間が掛かってしまう……というケースが存在するらしい……。当然、補習時間を買うための費用も嵩んでくる……ということになるわけなのだが……。
「……君は……ケー君かね……。
学科の最終試験が終わった後に、担当教師から言われたことをよく聞いてはいなかったのかねえ……。
自動車の実技教習が始まる前までには、必ずハンドル操作の練習をしておきなさい……と言われたと思うのだがねえ……。
なんで君のハンドル操作は、そんなにバタバタとしているのかね……。もっとスムーズにハンドルを切ることができなければ、急カーブなどでは間に合わなくなってしまうよ……。
これから自動車の運転コースが進んでくると、脱輪などが起きてしまって試験が合格できなくなるよ……。
まあ……今回の認定試験は、不合格ということにさせてもらうよ……。
次の実技の時間にもう一度認定試験を受けてもらうことになるからね……。
それまでに、あのハンドル操作の練習ができるところで、しっかりとハンドル操作の練習をしておきなさい……。
……じゃあ、今日のところはこれまでだね……お疲れ様~~~。」
「……はい……ありがとうございました……。」
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




