二千五百九十二夜、じいじの高校生生活 1225 三年生 180 二学期から 162
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
──この頃の給料が、この辺りでは、三万五千円前後だということから考えても、一瞬で一か月間働いた給料を上回る金額を手にすることができたということになったらしいのだ……。
当たり投票券は、せいぜい一枚か二枚なのだろう……という噂だった……。
じいじは場内放送を聞いてはいないので、正確なところはよくわからない……。
しかし、運勢に恵まれている……という人というのは、本当に居るものなんだなあ……。
じいじたちは、人の運命のめぐりあわせの不思議さを、しみじみと感じたのだった……。
その年のお正月の間は厳しい寒さと悪天候が続くことになってしまっていた……。
おかげで、じいじたちの仕事は比較的に暇な時が多かったように思う……。
だからといって、アルバイト代が減らされるわけではなかった……。なので、じいじたちにとっては、恵みの悪天候?ということにでもなるのだろうか……。
ただ、じいじたちが小学生の頃のように、十センチくらいにも雪が積もるということはなかった……。
しかし、何日にもわたって酷い寒さと、雪が一、二㎝ほども積もるということが続くと、さすがに心が折れそうになる……。
北の地方のように吹雪にでもなってしまえば、さすがにレースが中止になるのかもしれないのだけれど……。
でも、これくらいの雪では、中止ということにでもなれば、かえって苦情が山ほど押し寄せる……というようなことになるのかもしれない……。
いずれにしろ、中途半端というのが一番対処に困るし、罪作りな面があるのだろうと思う……。
それでも酷い寒さと、強い風の影響で吹き飛ばされてくる海水のしぶきの中で、じいじたちは頑張って車の整理をし続けた……。
しかし、このお正月のレース開催については、例の大入り袋には恵まれなかった……。
一度くらいは、大入り袋があってもよさそうなものなのになあ……などと、H君の仲間たちと一緒になって、じいじは愚痴を盛大にこぼしまくっていた……。しかし、無いものは仕方がない……。
施設としても、期待をしていた売り上げ目標に届かない日が続いていたとあっては、大入り袋なんぞを出す余裕もなかったのだろうからねえ……。
しかし、強い波が打ち付ける音とともに、たまに雲間から陽が差すとその瞬間には、飛んでくる海水のシャワーが原因なのか、きれいな虹が出るのには驚いた……。
こんなことがあり得るのかって、一部の人たちが騒いでいたのだけれど、じいじはそんなことに驚いている余裕がなかった……。
じいじの居場所が悪かったのかどうなのかはわからない……。けれど、じいじの ”ドカジャン " には塩の結晶がざらざらとくっついていたのだ……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




