二千五百五十夜、じいじの高校生生活 1204 三年生 159 二学期から 141
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
──……というのかなあ……微妙なんだけれど……。
これは、じいじたち高校生の考え方とはまるで異なっている価値観なのだろうかなあとも思う……。
そして、この施設内ではすべてのことが、普通の価値観とは異なった価値基準でもって、動いているのかもしれない……ということになるのだろうかなあ……と、じいじは思った……。
【ご注意】……これはあくまでも、この頃限定での、じいじ個人の感じた感想ですからね……。
現在での同系統の施設については、様々な企画や努力によって家族がそろって楽しめるようなものになっているということらしいです……。
……筆者は訪れたことがないのですが、友人たちが訪れた時の印象や感想からは、じいじが感じたような雰囲気は感じられなかったということです……。
……くれぐれも誤解がないようにお願いしますね……。 かしこ……。
じいじたちのアルバイトの一日は、午後になっても過酷さは緩まなかった……。
強くて冷たい風は、休むことなくそのまま吹き続けていた……。それどころか、空模様が急激に悪化をしてきていた……。
午前中の、心細い印象ではあったのだけれど、頼みの綱だった温もりの日差しは失われてしまった……。
そして上空は、厚く重そうな雲に覆われるようになってきてしまっていた……。
ただその分だけ、強くて冷たい風は少しだけ治まってきているようだった……。
それだけで済んでいればよかったのだけれど……。周囲の空気は、さらにしんしんと冷えるようになってきてしまっていた……。
そして、その空からはまもなく、はらはらと雪が舞い落ちてくるようになった……。
「……ああ……とうとう雪まで舞い落ちてくるようになったのか……。」
「……俺たち……なんか悪いことをしたのかなあ……? これって、なんかの罰じゃないよなあ……。」
「……おいおい……やめてくれよ……。もしも心当たりがあるような奴がいるのなら、早いとこ神様に謝ってしまっておいてくれよな……。
……俺なんかは何もしてないのになあ……。その誰かさんの巻き添えになるのは、まっぴら御免だぜ……。」
……暑いほどだった簡易事務所から、それぞれが苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべながら、じいじたちはそれぞれの持ち場へと散っていった……。
……そして、長い……長い……とんでもなく長く感じるような……今日の午後のアルバイトの時間が終了することになった……。
投票競技十二レース分が滞りなく済んだようだ……。
そして、最終レースの払戻金が交付され終わる頃には、道路の渋滞や混雑を嫌うようにして、駐車場に停まっていた車は我先にと帰路を急ぐことになった……。
しかし当然のことのように、帰路の渋滞からは誰も逃れられないようだったけれどねえ……。
「……お疲れ様~~~。
今日は、目標売り上げをかなり超えたみたいなので、大入り袋が出ましたよ~~~。
これに受領サインをしてから、各自受け取ってから帰ってくださいね~~~。」
……大入り袋……じいじが期待してそれを開けてみたら、百円玉が一つだけ入っていた……。
……なんか……じいじは複雑な思いが込み上げてきたよ……。
……世の中って……結構、厳しいものなのだよねえ……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




