二千五百四十九夜、ばあばの社会人生活 134 ばあば就職する 134 印刷会社 107
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
──ばあばには、これから始まるという印刷用語の勉強の、その必要性がよく分からなかった。
けれど、写植部門の責任者であるKさんが必要なのだというのだから、必要なのだろうかなあ……と、ばあばは考えることにした……。
それで具体的には、Kさんが勉強の時間に各項目に対して一つ一つ簡単な解説をしていく……ということになるのだということだった……。
そして、それに対してばあばは、昨日支給がされているメモ用紙に、自分なりに整理をしていくということが義務付けられているようだった……。
なんか……大変なことになってきてしまったような気がするんだけれどなあ……。
……それからしばらくは、毎日の自習やら講義やらが続いていくことになった……。
*
「……ばあばも、同じようなことをだらだらと繰り返して話していくのも疲れてしまうしねえ……。
ゆうちゃんにしても、ちっとも面白いお話がないかもしれないからねえ……。
……そうだねえ……じゃあ、ばあばがこの頃教えてもらったお勉強の際にまとめた、ばあばのお仕事の関係の事柄の説明でもしてみようかねえ……。
ただ……なにぶん昔々のお話なので、現在の最新事情とはだいぶん変わってしまったことも多いのかもしれないけれどねえ……。
まあ……ゆうちゃんが同じ道を歩いていくとは限らないので……気にしなくてもいいだろうかねえ……ねえゆうちゃん……。
それに……この頃のばあばは、お仕事のことで頭がいっぱいいっぱいだったので、あまり他のことを覚えていなくてねえ……。
だから……ちょうどいいかもしれないねえ……。」
*
《……ばあばがまとめた印刷関係用語集……》
【あ】
・アタリ……
アタリケイの略。
写真などをレイアウトする際に、レイアウト用紙に絵柄の一部の輪郭を書き入れることを「アタリを入れる(描く)」と表現をする場合がある。そのざっくりとした輪郭線のことを言う。
製版時、写真やイラスト、文字などの原画や原稿を拡大縮小する必要がある場合には、その輪郭線に合うようにカメラ操作をする手掛かりになる。
それに、それらを指定位置に配置する場合には、その位置指定の代わりとなる場合がある。
・アタリケイ……
版下作成時、写真などが入る位置や、ベタ、平網(後出)などにする範囲を示すために台紙に描く罫線のこと。
集版時、(……詳しくは後出。刷版(後出)へ焼き付けるために一枚のフィルムに仕上げる工程のこと。)見当を合わせるために使った後には取り除かれるために、印刷されない。
また、そうするための指定用語となる。
その類語には、ケイアタリ、ケイシニなどがある。また、その反対語としては、ケイイキ、イキケイ、ケイ巻きなどがある。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




