二千五百三十六夜、じいじの高校生生活 1197 三年生 152 二学期から 134
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
「──今日は日曜日で、人出も多くなるだろうから、事故がないようにしてな……。
それに……今日は寒くなるらしいから……体を冷やし過ぎないように気を付けてなあ……。
まあ……今日一日、頑張ってくれよなあ……。」
じいじたちは、またゾロゾロと一塊になって歩いていく……。
しばらく歩いていくと、プレハブ小屋の、簡単な造りの小さな事務所が見えてきた……。
たぶん、ここが現場事務所なのだろうと、じいじたちは開けっ放しになっていた引き戸から中を覗いてみた……。
中には、事務用机と椅子のセットが一つと、他のスペースいっぱいに折りたたみ式の長机と、同じくセットになっているようなパイプ製の折りたたみ椅子がごちゃごちゃと置かれてあった。
「……これってたぶん、休憩用のプレハブハウスだよなあ……。
……まあ……無いよりもはましっていう感じだけれど……。」
「……でもよう……お昼になってから、外の寒いところで冷たくて硬くなったおにぎりなんかに噛り付くよりもは、これでもよっぽどましだって思うぜ……。」
「……贅沢なんかを言いたくはないんだけれど……小さなやつでいいからストーブでもあれば最高なんだがなあ……。」
みんなで勝手なことを話していたら外から声が聞こえてきた……。
「……おう、バイトの人たちが来たのか~~~。
……ちょっと、これを運んでくれないかなあ……。
昨日の夕方で、油が切れてしまってなあ……。朝から、中で油を注いできたんだが……。
……こいつ、やたら重くてなあ……。
ここまで休み休み運んでくるだけでも、腕が攣りそうになったぞ……。」
じいじたちが声が聞こえてきた方を見ると、そこまで運んできていたのか、でっかい、丸い形の対流型のストーブを下におろして、腕を振っている作業着姿の人が立っていた……。
入り口近くにいたH君の友達二人が駆け寄っていった……。
そのまま二人掛かりで、そのストーブをプレハブハウスの中へと運び込もうとした……。
しかし、ハウスの中には、机やら椅子やらでごちゃごちゃと混みあっていた。
「……これ、このままだととても入りそうもないから……。
……ちょっとだけ、中を整理してもいいですかねえ……。」
「……おう……たのむわ~~~。俺の側に置いとくと焼け死にそうに熱くてなあ……。
どうにかなるのならそうしてくれや~~~。」
狭いハウスの真ん中に長机が置かれてあったものを、両方の壁にぺったりとくっつけてしまった……。そして、真ん中にスペースを作って、そこへとそのストーブを置くことにした……。
「……うお……。
これなら、俺も熱くはないし、中にいる全員にも温もりが回っていいんじゃないか……。
あはは……こんな置き方があったんだなあ……。さすが……お前ら頭いいなあ……。」
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




