二千五百三十一夜、ばあばの社会人生活 125 ばあば就職する 125 印刷会社 98
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
──これから新規のお仕事を受注していこうとするときには、いろいろと考えて予定を組んでいかなくてはいけない……ということになるらしい……。
それで自社で多くの受注が消化ができるようになれば、定期ものに対する予定が立て易くなるのに違いないだろう……。
この会社が今後も伸びていくためには、外注先を確保していくのと併せて、いかに自社生産を増やしていくことができるのか……に、係っているのではないだろうか……と、ばあばは考えている……。
だから、今後はますます忙しくなるのだろうと、ばあばは思う……。
ただ、これはばあばの少ない経験から感じたことなので、どこまでそうなっていくのかには自信がなかった……。
ばあばが九月まで働いていた小型の百貨店風のお店の中の、着物や反物などを扱っていた部門での経験から考えたことだからね……。
会社自体の業種も違うし、扱っている商品も全く異なっているのだから、まったく同じように考えるのには無理があるのだろうと思う……。
「……おはようございます……。」
ばあばは、体操の時や朝礼の時にも姿を見ていなかったIさんに声を掛けた……。
どうやらIさんは、会社に出勤をしてからすぐに、現像液や停止液の調合と定着液の点検をしていたようだった。
校正に出ていた版下の訂正や直しなどに、朝一番から対応できるように段取りをしていたということらしかった。
現像液は、一定の液温まで上がらないと正常な現像処理ができないこともある……ということを、昨日聞いていたことを、ばあばは思い出した……。
チラシなどの印刷物は、新聞折込の日が決まっている関係上で、待ったなしの制作日程に追われてしまうことが多いのだとも聞いていたようにも思う……。
いつも変わらないように見えているお仕事でも、日々のお仕事を進めていくためには、やはり、それを支えていくために陰で動いている人がいるものなのだなあ……。
ばあばは、改めてそれに気が付いたということかな……。
暗室の中で段取りをしているIさんを見習って、ばあばも朝のお掃除をすることにした……。
写植の機械は大きなカメラと同じなのだろうと思う……。
レンズをたくさんの種類使っているのだから、埃を嫌うのが当然のことなのだろうと思う……。
ばあばは、部屋の隅に置かれてある掃除機で、床に敷かれてあるカーペットの上の埃を吸い取っておくことにした……。
写植の部屋は、人の出入りもいろいろとあるようなので、当然、外から持ち込まれる埃も多くなるかもしれないし……。
毎日のお掃除は、きちんとしておいたほうがいいだろう……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




