表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2510/2543

二千五百十夜、じいじの高校生生活 1184 三年生 139 二学期から 121

今日は、じいじの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

「…………。」

 そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、高校生の頃のことだけれど……。

 ──そんな方法ほうほうでしかくことができないのでは、かなり不便ふべんだとかんじないわけにはいかないだろう……。

 じいじは、ほとんどの移動いどうには自転車じてんしゃ使つかうことがおおかった。

 だから、正直しょうじきって、バス路線ろせん正確せいかくっているわけではない。

 その不便ふべんだった郵便局ゆうびんきょく本局ほんきょくのさらにさきに、役所やくしょやら病院びょういんがある……。

 でも……ひょっとするとじいじがらないだけで、バスは、そちらへもはしっていたのかもしれないのだけれど……どうなんだったのだろうか……。

 ……じいじは、カレールウを自転車じてんしゃのかごへとれて、大急おおいそぎでいえへとはしった……。

 ……旧道きゅうどうはいって、床屋とこやさんのかどみぎがると左手側ひだりてがわには、おおきな敷地しきち旧家きゅうか面持おももちを発散はっさんさせている大きないえがある……。そこをぎてがりかどからがきゅう坂道さかみちになる。

 ここまでも坂道ではあるのだけれど、まだゆるい坂道なので、自転車じてんしゃりながらはしってくることはできていた。

 まだ足元あしもとえなくなるほどにはくらくなっているわけではない……。

 きゅう坂道さかみちかるがりかどには、裸電球はだかでんきゅうともされている……。

そのほそ電柱でんちゅうけられている電球でんきゅうは、心細こころぼそひかりともしていた……。

 それは街灯がいとうというイメージとはほどとおいのだけれど……。

 ともかく、たかさ四メートルくらいのほそ丸太まるたさきさらのようなかたちをしたアルミせいかさした、ぼんやりと裸電球はだかでんきゅうともっている……。

 じいじは、自転車じてんしゃったままでこの坂道さかみちのぼって、この急坂上きゅうはんのぼりを攻略こうりゃくしたいと、何度なんど挑戦ちょうせんをしている……。

 けれど、いままでにはそれが一度いちど成功せいこうしたことがなかった。

 じいじは、今回こんかい挑戦ちょうせんすることにする……。

 しかし、この急坂きゅうはんなかあたりにある、所目しょめ裸電球はだかでんきゅうのところあたりまでると、いつもなにかに抵抗ていこうされてしまっているように、自転車じてんしゃきゅうにスピードをとしてまってしまいそうになる……。

 今回こんかいもじいじは、やむをあしをついて、ためいきくことになった……。

 じいじは、今回こんかいもか……とおもいながら、かなりくやしかったのだけれどなあ……。

 でも、しょせん帰宅部きたくぶのじいじには、この急坂きゅうはん攻略こうりゃくすることはできないのだろう……と、おもわざるをなかった……。

 高校生生活こうこうせいせいかつもあとわずかになってしまったのだけれど……。

 じいじがこの挑戦ちょうせん勝利しょうり成就じょうじゅできるのは、いつのことになるのだろうかと、じいじは何度目なんどめかのためいきく……。

「……ただいま……。」

 じいじは、自転車じてんしゃをじいじたちの部屋へや口前ぐちまえつくられている倉庫内そうこないれて、ぐちがねめる……。

 じいじは、いそいでってきたカレールウをおばあちゃんにわたした……。

 そして、みずまっているのだろう風呂桶ふろおけたしかめてから、風呂釜ふろがまけをはじめることにした……。


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ