二千五百八夜、じいじの高校生生活 1183 三年生 138 二学期から 120
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
「──……こんばんわ……。」
「……おや、どうした……。今日は珍しい人が来たもんだねえ……。
今日もおばあちゃんが、お昼過ぎに買い物に来てくれていたんだが……。
何か足らなかったのかい……。」
「……なんだか、あるつもりだったカレールウが足らなかったみたいだよ……。」
「……ああ……こんばんはカレーライスかな……。いいねえ……。
……うちもこんばんはカレーにすっかなあ……。
じゃあ……いつもの、バーモ○トカレーの甘くちでいいのかい……。」
「……それでいいよ……。特にこれにしろっていうことは言われてないからね……。」
「……じゃあ、通帳に付けとくからな……まいどあり~~~~。」
……面倒くさいお金でのやり取り……小銭のやり取りだとか、お釣りの計算などや、小銭の準備などを省くことができて、掛通帳というものは、便利だったのだけれどなあ……。
これも、のんびりとした日常の風景の一つだったのだろうと思う……。
もちろん、近くに銀行などなかったし 、ATM などが設置がされているところもあるはずがなかった……。だいたい、その存在自体がなかったのでどうしようもなかっただろう……。
だから……こういう昔からの知恵を活用しなければしょうがなかった……ということもあるのだろう……。
郵便局がこの地区にもあるはずなのだけれど……。
しかし、じいじが知っているのは、役場支所の側にある古びたところ以外ははっきりとは分からない……。
学校へ行く道路の途中の交差点から右へと曲がって、消防署の近くまで行けば、町の郵便局の本局があることは知っているけれど……。
そこは、町の郵便物や電報、他にも小包郵便などの集配業務も担っていたと思う……。
ただ、じいじの地区からは距離が遠くて、よほどの用事があるとき以外には近寄ることさえまれだった。
何せ、おばあちゃんがそこへ行くのには、とりあえず私鉄の駅まで出る……。
そして、その鉄道の終点の駅から、かなりの距離を歩く必要がある……。
それとも駅からのバスを利用して、郵便局の直近のバス停まで行って、また歩かなくてはいけなかった……。
そんな方法でしか行くことができないのでは、かなり不便だと感じないわけにはいかないだろう……。
じいじは、ほとんどの移動には自転車を使うことが多かった。
だから、正直に言って、バス路線を正確に知っているわけではない。
その不便だった郵便局本局のさらに先に、役所やら病院がある……。
でも……ひょっとするとじいじが知らないだけで、バスは、そちらへも走っていたのかもしれないのだけれど……どうなんだったのだろうか……。
……じいじは、カレールウを自転車のかごへと入れて、大急ぎで家へと走った……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




