二千五百一夜、ばあばの社会人生活 110 ばあば就職する 110 印刷会社 83
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
「──一寸の巾、鍋蓋 進入は匣 がまえ、刀抜く人、雁は山里、大小の女子、口言い心に手、弓と片戈、四つ目糸草、虫の羽 竹の里、辛車臼門、犬の足 馬の骨、日月火水木金土」
……ただしこれは、憶えやすいように語呂合わせ的に作られている部分があるので、注意が必要です……。
ばあばも、具体的に見出しを書き出したいのはやまやまなのですけれど……。
いざ挑戦してみると、五番目の鍋蓋のところで、すでに変換ができなくなってしまいました……。
他にも、何か所も文字変換ができなくて、断念も止む無し……ということになってしまいました……。
詳しくお知りになりたい方は、専門のサイトへと検索の上、移動をお願いいたします……かしこ……。
……ばあばは、これからしばらくは、ぶつぶつ、ぶつぶつ……と、この呪文をつぶやき続けなくてはならなくなったわけなのです……。
しかし、実はこれが一番大切で、これが正確にできないと、漢字が見つからないばっかりに、そこから文字を拾い集めること(写植のお仕事のこと)……活版印刷の文選部門のお仕事と同じなのです……が、進まなくなってしまうことになる……。
それに、なお厄介なことに、一文字わからないためにそこだけ飛ばしておいて、次の文字から先に進めていく……ということができそうもないことがある……。
文字の現物表示がなくて、表示シート上には位置情報だけしか表示がされないということがある……。
実際には、青インクでの点だけしかないために、後からその場所への位置合わせが大変な手間と時間を掛けなくてはならなくなるということがある……らしい……。
例えば、わからない文字の場所には記号文字盤の中にある ● を仮に打ち込んでおき、別の場所に先輩たちから教えてもらった文字をまとめて打っておく……こんな方法も考えられるだろうかなあ……。
そういうことも考えられはするのだけれど……。これはこれで問題があるのだろうと思う……。
今度は、その修正を誰がするのか……ということが問題になりそうなのだ……。
写植のお仕事の中でも一番文字数が多いのは、新聞や広報関係のお仕事ということになるのだろうと思う……。
そうなると一般的に言って、文字の大きさは三ミリ角から三 . 二五ミリ角ということになるのだろうと思う……。写植でいうと、十二級とか十三級の大きさ……ということになります……。
印画紙の修正は ” 膜面はがし ” と言って、印画紙の表面をカッターナイフで四角く、浅く(切り落とさなくて、はがせる程度に……)切り傷を入れる……。そのあとで、その部分をピンセットなどで印画紙の表面とベースになる紙の間ではがして、取り除くことから始まるのです……。
そして、同じ手順ではがした修正する文字を、その部分へと正確に貼り込む……という手順になるわけなのです……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




